第20話 破片
過ぎていく季節の残り香のように
そこにいまだ残る過ぎた季節の欠片
私の過ぎた片思いの恋の破片
残る心の淡く苦い残滓
あなたがそこにいて
私はその隣で笑っていた
何も知らないで知らないままに
私は密やかに気持ちを育てて
ただ私の中でひとりで育て育んで
時は過ぎ
季節は変わる
あなたに伝えないまま
伝わらないままに
時は過ぎて
今はもう隣には誰もいない
私の隣にはあなたはいない
いないあなたへの想いの破片は私の中に転がる
黙り誤魔化した過去の記憶の欠片
伝えなかった想いは消えることもないまま
時は過ぎ季節は変わっても
そのまま私の胸に突き刺さったまま
抜けることもないまま
季節は過ぎて行く
少しずつ季節は変わって行く
残されたままの私をおいて
動けない私をおいて
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。