第2話 空

澄んだ空を仰ぎ見て

遠く過ぎ去り散らしたはずの想いが

胸の内にその記憶が蘇る


傷みにまだまみれたままの

遠く過ぎ深く沈めていたそれ


青い空は澄み渡り

私の心の内まで

通るようで


空を見上げたまま

瞳から想いが溢れてしまわないように

顔を上げ続けていた

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