38 ガウスとの決闘(4)

ガウスの攻撃により吹き飛んだボウは

すぐさま空中で体制を立て直し、上手く着地する。


そこへガウスのドロップキックが飛び込む。



「うわっ! すごい速さですねっ!?」


「……喋る暇など無いぞ」



ボウの言葉にガウスは小さくそう返すと、

短いスパンで拳を突き出し始めた。


ボウはその拳を出来るだけダメージを

受けないように受け流す。


しかし、その中でも数発はボウの体に打ち込まれている。


徐々に体力を消耗するボウに

勝利を確信したガウス。


しかし、ガウスは別の気配を感じ、

素早く後ろに飛び退いた。


すると、先ほどまでガウスが居た場所には

1本の模造剣が刺さっていた。



「……次は俺の番だ」



先ほどまで少し離れた所で

見守っていたコウがそう呟く。


すると、突然ボウは座り込み笑顔でこう告げた。



「はぁ~、僕は降参だよ。

後は任せたよ、コウ?

それと、ガウスさん……頑張ってね」



ボウはそう言うと、立ち上がり、

壁の方へ向かうと、腰を下ろすのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る