08 スキルの制御

コウから放たれた衝撃波を

ルーベルは剣で受け止めるが、



「ぐはっ……」



受けきれず、肩をかすめる。


次の瞬間、コウはルーベルとの距離を詰め、

大きく刀を振り払う。


ルーベルは咄嗟に剣で受けるが、



「なっ!!」



コウの刀を受けた瞬間、ルーベルの刀は

きれいに真っ二つになった。


そして、また一枚ルーベルの盾が無くなった。



「コウっ! しっかりせいっ!!」



ルーベルは距離を取りながらそう叫ぶ。


すると、一瞬コウの動きが止まるが、



「……すべてを殺すまで止まる気は無い」



そう呟き、再びルーベルの下へは走り始めた。



「……今日はここまでじゃの」



すると、ルーベルはそう呟き、

右手を前へ突き出した。



バリンッ!!



そう音を立てて盾が割れる。


しかし、ルーベルは静かにコウの肩に触れながら

こう呟いた。



「スキル……GT」



次の瞬間、コウは目を閉じて

黒い刀は霧の様に消失した。


そして、コウはゆっくりとルーベルにもたれかかる

様に倒れるのだった。

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