呪いの子

かん

 第1話

4月19日 (月)

朝のホームルームで先生が言う。

「残念なお知らせです。

昨日、上山さんが海で溺れ他界しました。」

鋭い声。心を覆う薄いガラスの膜を破り心を傷つけるような、尖っていて細長い凶器。


上山さんと私は1週間前廊下でぶつかった。その時に、触れてしまった。

私は触れた相手が1週間以内に溺死する、という忌まわしい呪いをこの身に宿して生まれた。こういうとなんかカッコいいけれど、実際は孤児院でこれのせいでみんなから嫌われ孤立していた。誰も私のことを知らない中学でなら、、と思っていたが、その望みも今では絶たれた。今、私は木岐香子(ききこうこ)という女子をトップとする女子軍にいじめられている。人生しゅーりょーのお知らせだ。こんな時、私を受け入れてくれる男の子が現れたらいいのに、、

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る