メカニック①
ロードリフター
この世界での中心的な機動デバイス。略称でリフターと呼ばれる。本来はフォークリフトの別称。言葉通り重い物を持ち上げる機械であることから由来している。この世界では人型、非人型問わず、人力を超える負荷作業を行う機械全般の呼称となっている。
構成概念としては汎用エンジンであるヴェスタドライブとパイロットを内包するコックピットが様々な規格の「フレーム」で結合され、その周辺に推進装置や作業用機器が設置されているという、極めて自由度の高い構成になっている。乱暴に言い換えるとこの世界ではヴェスタドライブを主機関に採用していれば戦闘ロボットだろうと路線バスだろうと全てロードリフターと言うことができるが、通常は本体ボディと可動する作業用アームないしは推進デバイスを一対以上持つ形状の作業機械のことを呼び習わす。
今作の舞台である警備会社で使われるロードリフターは人型で、多くの警備対象に対する汎用性と襲撃者に対する威嚇効果を考慮されている。
メインフレームはコックピットとヴェスタドライブを強固に結合し、剛性と反応性、乗員の安全性に優れたダブルクレードルフレーム構造が多く採用され、各コーチビルダーによって改良とアレンジが重ねられたオリジナルフレームが販売されている。このメインフレームとマニュピレータ、ラウンチギア、マニューバデバイス等を顧客の要望に応じて組み合わせ需要に合わせた機体を架装するのが、この世界のコーチビルダーの役目である。
ロードリフターも工業製品であるので、中には大手重工メーカーによる完成品、いわゆる「パッケージ」と呼ばれる商品群も存在する。メーカーによる一貫した生産体制により価格の割りに優れた性能バランスを発揮するが、個々独自のメソッドを持つ警備会社にとっては特化した性能が要求されることが多いのでいわゆる「ツルシ」のままパッケージリフターが使用されることは少なく、やはりコーチビルダーによる改良が加えられることが大半である。メーカーによってはパッケージ品でありながら高度な専門性を持たせた商品群を開発することもあるが、それはチューニングを社内で行っているということであり、手法はコーチビルダーと全く同じである。
ヴェスタドライブ
この世界の主要な動力源となっている非大気依存高効率熱機関。ケイ素をエネルギー源とし、ジェラルディン・ロス反応により高い熱エネルギーを得る。発生した熱をアントミン電極によるクライタル熱電効果で電力に変換する。
但し有害なシアン化テラチウムが発生 シアン化テラチウムは砂状の重金属粒子に吸着させて処理する。
この処理装置の容量が稼働時間となる。
処理装置はその質量を活かし、モーメンタムデバイスとして姿勢制御に活用される。
名称はローマ神話の永遠の炎の女神ヴェスタに由来する。
Versatile Energy unit Sillicone Thermal Activation(熱活性化ケイ素多目的動力源)の略称だとする説もあるが、おそらく後付け。
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