??? その2
ディビッドが私達と同じ『生贄の娘』の証である髪色や瞳を持たないで生まれた事が呪いを打ち破った事になるのかしら?
「うーん...やっぱり血縁者?かなぁ...」
と女の子は頭を傾げる。
「それってやっぱりパパかお兄様?」
「それはまだわからないなぁ...君にはお母さんもだけど血縁者がそれなりにいるからね...あとはエステルにお願いしなきゃダメかも...」
「じゃあママって事も?」
「可能性はね...」
パパやお兄様とは思えないし...もしかしたらママが呪われてるの?
「ねぇ...この呪いって一体なんなの?」
「そうだね、君の生命力を奪って呪われた相手に流れてる感じだと思うんだよ...ただその生命力を何に転訛しているかまではわからないけどね」
糸がびくびくと動いてて気持ち悪い...
「何でその人は悪魔に呪われたのかしら」
「そうだね...悪魔の呪いって2パターンあって益を得るために犠牲を伴うもの...例えば『生贄の娘』は一族から生まれる子や娘を生贄にする代わりに、その一族を繁栄させたりするもの、そしてもう一つは悪魔そのものが相手を呪いを施すもの...『白の射手』が昔、その呪いのせいで回復の奇跡を受けられずに死にかけた事があったのは知ってるよね?でもその呪いも自分の力で打ち破ったんだよ、流石に『勝利の上に勝利を得る者』と言った所かな」
「?」
「まぁ今は理解しなくても良いよ?君は
「そうなの?」
「まぁそんな事言われてもピンとはこないでしょう?どう言う形で君が神託を受けるかは私も分からないからねぇ」
女の子は私の正面に移動して、顔をじっと覗き込むわ。
私とおんなじピンクダイヤモンドのような瞳がキラキラしてる、きっと大人の姿ならエステルお姉様みたいな美女なのかもね。
「あと約束して欲しいんだけど、呪い自体は呪われた本人が望んでなくともなるものの可能性がある...だからその人を恨んじゃ駄目だよ」
「恨む?なんで?」
だって好き好んで呪いなんて受けたくないじゃない?被害者だもの。
「...君はいい子だねぇ...」
そう言って笑顔で女の子は私の頭を撫でてくれるわ...なんか小さい女の子に撫でられるなんておかしいわね。
そうされていると女の子が急に宙に浮いちゃう。
よく見ると鎧...マキシムさんが身につけるような神殿騎士の鎧に似ているフルフェイスの鎧兜の騎士に抱き上げられてるわ。
「む...マキシ」
女の子は鎧の騎士を方に顔を向けるわ...何だか不満げに。
「何?
鎧の騎士は何も語らないように見えるけど、女の子には聴こえてるみたいね。
「...もう時間かぁ...うんわかったよ、じゃあ降ろしてくれない?」
そう女の子が言うと鎧兜の騎士は女の子を降ろすわ。
「じゃあね、また会うと思うけどね」
と笑顔で女の子はバイバイって手を振る姿を見た瞬間に真っ黒になったと思ったら、タウンハウスの私の部屋のベッドの上に居たわ。
「ゆ...夢???」
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