ありがとうな
「それぞれ大変な子供時代でしたね」
「そうね」
「...子供が産まれたら...そんな思いさせない様にしたいですね」
「子供...」
「本当は直ぐにでも欲しいですが」
「結構子供好きなの?ディビッド?」
「だってティナの子なら絶対可愛いじゃないですか...実はね家族が欲しいんです...姉上は確かに姉上ですし、信頼もしてますが、12歳からだったのでいまいちその感覚が弱いんですよ、むしろ孤児院のみんなの方が家族に近かったんで」
「そうなの」
「ええ、フラウエン教会の司祭ナサニエルってすごい恰幅のいいお爺ちゃんでしたが、彼が父親で他みんなお兄さんお姉さんで、それで私が末っ子でね、ああ途中ジョナサンもいましたね...でもジョナサンには両親もいたし弟って言うより歳の近い友達でしたから」
孤児院時代を楽しそうに話す、本当はその人達が好きだったのね。
「貴方が家族を作りたいって聞けて良かったわ...」
子供は私をただ縛る為にではなくて...将来を見てそう言っている事が知れて嬉しい。
「でも産まれてくる子はお兄様みたいな子とかエステルお姉様みたいな性格の子だって可能性もあるわよ」
「はは、その時はその時です、それはそれで楽しいじゃ無いですか」
そう言いながら、お尻を触り始めるわ。
「...流石にもうダメよ!」
「痛っ!」
流石に不埒な手を抓るわ、さっき結局3回やったのよ...もう!調子が良いんだからっ!だから反省の色が無いって怒られるのよ!
「じゃあもうちょっと抱きしめさせて...」
「そんな事言ってエッチに持ち込む気でしょ?もう少し養生してなさいっ!」
パチン!とディビッドの手を叩いて身を起こす。
「帰るわね」
ベッドから降りてブラを拾って身につける。
「えー」
不満そうにそんな事言ってもう!
「だって本当はご飯作った後すぐ帰るつもりだったし、明後日お兄様領地に帰るのよ、それにそんなに元気ならまた近いうちに私の部屋に忍びこんで来るでしょ?」
「うっ」
「図星ね...ジョナサンにお願いしてそれこそ貴方が入って来れない錠を作って貰おうかしら、その方が間違い無さそうだし」
「それだけは!」
必死になって言う所を見るとジョナサンなら出来るのね、なるほど。
「冗談よ、お客様とか来てないなら良いわよ...て言っても勝手に来そうだけど」
ショーツなどの下着を身につけ、ワンピースを着て身を整えてる姿を残念そうに見てるわね...もう!
「ほら!ディビッド!貴方も裸のままでいないで着替えてその姿ジョナサンに見せてあげてね、ジョナサンすごい心配してタウンハウスまでわざわざやって来たんだから」
「ジョナサンが?」
「貴方毎日来てくれたマキシムさんもそうだけど、いい友達がいるじゃない、心配してるからちゃんとその顔見せてあげなさいね」
「...そうですね」
そう言って微笑みを浮かべたわ...きっともう大丈夫ね。
「じゃあまたね」
「では近いうちに」
そう言って部屋を出ると、ディビッドの使用人の人達が頭を下げる...きっとこの人達も困ってたのかも知れないわね。
フィオーレ・ビアンコの裏口から出るとそこにはジョナサンがマテウスの伝記を片手に待っていたわ。
『もう大丈夫よ、ジョナサン』
『ディビッドの嫁...ありがとうな...』
そう言ってジョナサンはニコッと笑ってフィオーレ・ビアンコの裏口へ...仮住まいの我が家へと帰っていったわ。
────
※綺麗な話に纏めてしまったけど、『パンツ事件からの奴の引き出しには...』(こんな奴に好かれちゃ~の時のパンツ)ネタを入れる予定だったのですが、流石に話の流れ的にぶっこむとドン引きなのでまず辞めました。
それこそみんなが読みたいならSSにでも...でもキモいしなぁ...うん。
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