第14話 私のこれから
国王陛下からの謝罪とレノン第二王子殿下と私の婚約の話がまとまり、王城を後にした私は、叔父様とノイヌーヴォ侯爵家の屋敷に戻り、現在、叔父様の執務室にいる。
カイン様も呼ばれているようですし、王城でも叔父様がカイン様と私と一緒に話し合いが必要と言われていたので、領地に関する話し合いでもするのですかね。
「まず、レノン第二王子殿下とソフィアとの婚約がソフィアが受けたことにより成立した。」
「ソフィア嬢、おめでとうございます。」
「カイン様、ありがとうございます。」
「今は、ソフィアは、カインの補佐としてノイヌーヴォ領で働いてもらっているが、レノン殿下と婚約者となるので、王都の私の屋敷で生活をしてもらおうと思っているのだ。
レノン殿下は、王太子になるので、ソフィアは、今後忙しくなるだろうからこちらにいるより、王都で暮らした方が動きやすいと思うのだが、カインはどう思う。」
「そうですね。私もソフィア嬢は、王都の屋敷で暮らされた方がいいと思います。
代官補佐として、働いて頂いておりましたが、領地に関することは、ソフィア嬢が来られる前に戻るだけですからね。こちらは特に問題はありませんよ。」
「ソフィア嬢が補佐として居てくれた方が、色々と早く解決出来たりしますが、今までやってきたので、私一人でもやっていけますからね。」
私が来るまでは、カイン様、お一人でやられたいたのですね。
尊敬致しますわ。補佐が私だけだったのですから最初から気づくこと出来たでしょうに、私も周りが全く見えなくなっていたのですかね。
そんなことすら気づけないなんて……反省ですわ。
「そうか。助かる。」
「カイン様、本当によろしいのですか。」
「勿論です。ノイヌーヴォ領のことは、私に任せてください。ソフィア嬢は、王国のことをお願いします。もし一人では、大変になったら新たに補佐を雇うつもりではいますので、大丈夫ですよ。使用人の皆さんも手伝ってくれますからね。」
使用人の皆さんもお手伝いしてしてくれていたのですね。
「わかりましたわ。ノイヌーヴォ領のことは、カイン様にお任せします。私は、私に出来ることをやらせていただきますわ。補佐の私が偉そうに言ってしまいました。申し訳ございませんわ。」
「いえいえ。ソフィア嬢と私、どちらが代官かわからないくらいの働きぶりでしたから、気になさらないでください。」
「それで、ソフィア嬢は、いつ頃王都の屋敷の方に移られることになるのでしょうか。」
「そうだな、こちらの屋敷は急だったので、早急に整えたが、王都の屋敷の部屋はしっかり整えてやりたいからな。来週くらいだな。」
来週、移ることになるのか。それならそれまでは、カイン様の補佐として、しっかり務めよう。
「カイン様、あと一週間ですが、補佐として、今まで以上にしっかりやらせていただきますね。」
「よろしく頼みます。でも今まで以上にやられてしまったら、私の代官として立場がなくなってしまうな。」
笑いながら、カイン様は、何を言われているのでしょうか。
カイン様の足を引っ張らないようにやってきた私が、今までより頑張ったからといって、たかが知れてますって……
こうして、私は、王都の屋敷へ移ることになった。
移ってからは、王妃教育の再開と新たに王城での仕事などが始まるのだ。
大変でしょうけど、それよりも今まで、私は、王都で暮らしたことがないので楽しみな気持ちの方が勝ってしまっておりますわ。
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