(旧作2009~2018)幻想でSFな創作日本神話「TOKIの世界書」

ごぼうかえる 様作


あらすじ引用

全五部。

現代も含まれるTOKIの世界でそれぞれのデータを持ち存在している「神」、「生き物」、「霊」、「モノ」……そして「K」がタイムトラベルやタイムリープやパラレルワールドなどを経験し色々な現象を解決しながら世界の解明をしていくお話。

神は人間に祈られ生まれる……。

神話の重要神物達がなぜか「概念」という括りになってしまった時、神々は突如現れた「時神現代神アヤ」が持つデータの綻びを見つけてしまう。

それはやがて世界を巻き込む大きな物語へと発展することになる……。


六つの世界の解明は?

存在するということとは?


神々はPCのプログラムのようにそれぞれ逆らえないデータを持っている……。

抗うには世界のシステムを書き換えるしかない。



【簡単なあらすじ】

ジャンル:SF

時計の好きな主人公は、たくさんの時計をコレクションしていた。ある日、その時計が狂っていることに気づく。そこへ突如現れたのは、時神だと名乗る人物。その人物は主人公に力を貸して欲しいと言うのだが……!


【物語の始まりは】

謎のやり取りから始まっていく。それはある少年と少女のやりとりから。

場面が変わり、時計の好きな少女の部屋へと。そこには無数の時計があり、彼女は考えを巡らせていた。しかしその最中時間がおかしいことに気づき、他の時計も確認するが正しい時間が分からなくなってしまう。そんなところに突然一人の男の子現れる。彼は一体誰なのか? どこから来たのだろうか?


【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】

主人公の元へ突如やって来た彼は、自分を時の神と説明する。そして自分を現代伸と呼ぶように主人公へ告げる。未来と過去にも神がいる為であろう。

物語は時計が狂ってしまうところから始まり、どうやらそれが主人公の家だけでなく日本全体であることが明かされていく。


【主人公と登場人物について】

主人公は時計の好きな女の子。

現代神は彼女の力を借り、時間の歪みを直そうとする。

しかし、過去神はなんらかの目的を持ち、時間を歪ませようとしていた。

そして気になる、どちらでもない者。


【物語について】

何処からかやって来た彼は、主人公に協力して欲しいという。どうやら彼女の部屋にある古い時計を利用させてほしいと。意味の分からない主人公に、それを使うと過去に行けると彼は言う。しかしこの時点では、主人公は彼の言うことを信じてはいなかった。それはそうである。タイムスリップなど、実際にすることはできないのだから。

だが、この後驚くべきことが起きる。彼の言うことを信じていなかった彼女は、一緒に連れて行ってくれというのである。それを快諾した彼。主人公は何と江戸時代にタイムスリップしてしまうのであった。


現代神が捜しているのは過去神。どうやらその者が時間を狂わせているようなのだが。この後、現代神と主人公は過去へ向かう。すると過去神は予想通り歴史を変えようとしていた。彼に狙われピンチの二人は、主人公の描いた未来の時計を使いなんとか逃げ切るのだが。

過去神に時計を壊されてしまった主人公。不安になるが現代に帰る手段はあるらしい。飛んだ先に未来神がいるようで、二人はその人物に会いに行くことに。果たして敵なのか? それとも味方となるのだろうか?


【良い点(箇条書き)】

・序盤で主に出てくる人物は4人だが、それを傍観しているのか、操作しているのか? 謎の人物が気になる。

・過去というのは、人に共通の認識があるものだが、未来の思い描き方は人それぞれ。この物語では、未来に意外性が。

・神が出てくる物語自体は、たくさんあると思う。しかしこの物語では”時間”というものに主題を置き、各時間を管理する神がいるという設定。神とは神話や信仰的なものと取られられるが、ファンタジーではなくSFと組み合わせるのは面白いと思う。

・神への考え方が面白い。

・段々と明かされていく事実。一体誰が敵で味方なのか分からなくなる。

・過去の概念が面白い。過去のさらに過去では考え方も違うということに着目。


【備考(補足)】29ページまで拝読

【見どころ】

主人公は一体何者なのか? 己がなんなのか明かされていくところから物語は展開されていく。主人公は時計が好きで、テレビなどは観ない人物。ある日、自分の家の時計が狂っていることに気づく。それと同時にある人物が突如現れた。その人物は、未来か過去の時神が歴史を改変していると主人公に告げた。主人公はその人物に協力し、過去へ飛ぶ。

過去へ飛ぶには、過去の時計。現代に飛ぶには現代の時計。未来に飛ぶには未来の時計を思い描けばいいという。

過去に飛んだ主人公は、身に覚えのないことで過去神に命を狙われ、逃げた先の未来でもまた命を狙われる。命からがら逃げた先は再び過去だった。そこで新たな異変が。疑問を相手にぶつけると、返ってきた言葉に更に疑念を抱くことになる。現代の時計を壊されてしまった主人公は、現代に戻るには未来を経由しなければならない。再び未来に飛んだ主人公だったが、そこでもまた疑念が湧く。自分一体誰なのか……?

まるで誰かの手のひらで踊らされているような感覚と、操られているような流れ。恐らく自分が誰なのか分かるところがターニングポイントとなのではないだろうか? SFという言葉に先入観を持っていると、伏線に”あっ!”となる、物語でもある。ただし、登場人物紹介の部分でネタバレはしているのだが。果たして主人公は、改変されてしまった歴史を元に戻せるのだろうか?

あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? おススメです。

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