天使は金の瞳で毒を盛る

ひま 様作


あらすじ引用

★全く冴えないOLをしている、舘野内家の一人娘である私、舘野内一花たてのうちいちか24才。一応、お嬢様と屋敷では呼ばれてます。

四条榛瑠しじょうはる27才。金色の髪と瞳を持った、性格以外非の打ち所のない、私の世話係だった男。


9年ぶりの再会。


なんで今更戻って来たの⁈




【簡単なあらすじ】

ジャンル:恋愛

お嬢様でありながら、さえないOLの主人公。誕生日は普段は忙しい父とのデートが恒例であった。しかし今回の誕生日にはいつもとは違い、父が婚約者を連れてきたのである。しかもその相手とは9年前に嫌な別れ方をしてしまった、元世話係の男性で?!


【物語の始まりは】

主人公が起こされるところから始まっていく。女性の部屋に勝手に入る元世話係の男。主人公が不満を漏らすも、父の許しを得ているようでその不満は解消されることはなかった。本編に入ると、ことの経緯が語られていく。何か理由があって逢いたくなかったようだが、彼とは同じ職場で働くことに。


【舞台や世界観、方向性】

おそらく現代

九年後に再会した二人が恋愛関係に発展していくのだと思われる。


【主人公と登場人物について】

主人公にとって誕生日は特別な日。普段は忙しくてゆっくり話すこともできない父とのデートの日である。しかし今回の誕生日に待ち受けていたのは悪夢であった。どんな別れたをしたのか序盤では明かされてはいないが、どうやら主人公にとっては逢いたくない相手だったようである。


主人公は社長令嬢でありながら、地味で普通の女性のようだ。それはコンプレックスでもあるようで、父から幾度か素敵な人を紹介して貰ったもののフラれてしまうらしい。その為、現在は恋人もいないよう。

どんな理由からかは序盤ではわからないが、彼に対し主人公の方が気持ちをストレートに表わすことができず、両片思いのような関係である。


【物語について】

主人公は何らかの理由があり、彼に対し素直な感情を向けられない状況のようだが、彼は直属の上司となる。自分とは関わらないでほしいという彼女の言葉通り、彼は職場で初対面のフリをし必要以上に関わって来ることもなかった。彼は見目も良く優秀なためか、あっという間に個人情報が知れ渡ることに。そこで主人公は、自分との違いを更に思い知らされることとなるのだ。

そんなある日、事件が起こってしまう。自分も関与はしていたものの、仕事で重大なミスが発覚するのである。それを助けてくれたのが、上司である彼だった。この辺りから、主人公の心理に素直な気持ちも見て取れるようになり、彼に対しどんな感情を抱いているのか分かり始める。


【良い点(箇条書き)】

・珍しいタイプの主人公だと感じた。お金持ちで完璧やシンデレラストーリーはよく見かけるが、お嬢様でありながらこれと言って秀でた部分があるわけでもなく、自信もないタイプの女性が主人公。オリジナリティを感じる。

・九年離れていても気持ちが変わらない。彼がとても一途。

・初めは分からないが、あることをきっかけに主人公の本心が明かされていく。

・主人公は一般的な女性なのだろうか? 自信はないながらも、彼が自分には甘いということを何処かで分かっている。だからこそ自信がないとも言える。

・自分のことを理解し、背伸びをしない等身大の女性だと感じる。


【備考(補足)】31ページ目まで拝読

【見どころ】

余裕である婚約者に対し、翻弄される主人公が見どころなのだと感じた。あまり見たことのないタイプの組み合わせにオリジナリティを感じる。

自分に自信がなく、積極的になることのできない女性の心理が分かる物語でもある。両片思いではあるが、主人公にはその自覚はなく心の中では想いを寄せていても、周りが気になるのか冷たいように感じる態度。きっとこの彼でなければ、彼女の好意に気づき辛いのでは? それだけ彼が、主人公のことを理解しているのだとも言える。主人公は今まで父の勧めで他の男性とお付き合いをしたりもしていたようで、彼の自信が何処から来るのだろう? と思うことも。読了部分ではまだ彼について分からないことが多いが、果たして二人はどうなっていくのだろうか? あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? 二人の行く先をその目で是非、確かめてみてくださいね。おススメです。

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