第79話 戻ってきた勇者
「さてと…次はキロルですね」
「分かりました。私はミナル様の助手兼メイドのキロルです。冒険者ランクはAです。色々なサポートをしていきたいと思っております」
パチパチと拍手が鳴った。
「何か質問は?」
「えっと…ミナル先生?な事で質問なんですけど、何故両目閉じているのでしょうか?」
ミナルは、その事を簡単に言う事にした。
「これはある迷宮に潜っていた時に両目を負傷して目が見えなくなってしまいました。でも大丈夫です。見えてるので」
おそらく生徒達は「?」となっているだろうとミナルは思った。
「さて…今度はあなた達の簡単な自己紹介をお願いします。いち早く顔を覚えたいので…じゃあいきなりで悪いですが、右端から左にやっていってください」
そうして今度は生徒達の番になった。
簡潔に自己紹介をする者。自分の長所やこれから何をしたいのかそう言う生徒もいた。ミナルはそれを一つ一つメモに書いていた。
するとキロルがミナルの肩をトントンと叩いた。
「何?キロル?」
「もうそろそろ戻ってくるのではないでしょうか?」
棺桶か。たしかにそろそろ戻ってくるからあらかじめ言っておこう。
「次の自己紹介をする前に、さっきの棺桶達がそろそろ帰ってくるので驚かずに待っていてください」
これの結果はどうあがいても廃人になってしまう。まぁあとで元に戻すけどね。
「じゃあ続きをあなたから」
「は、はい」
そして全員の自己紹介が終わった。ミナルはこれを基に実践テストはどのようにするのかなど詳しく考えようと思った。
「じゃあ少し待ちましょう」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ブゥン
突然空中に突然魔法陣が出てきた。これて棺桶が出てくるはず。
ゴトッ…
4つの棺桶が出てきた。そして棺桶の蓋が開いた。すると一気にざわめきが広がった。
「な、なんだあれ…」
「あれで生きてるのか?」
「普通なら死んでいる。けどそれをしないのがスキルや魔法…」
4人の姿は頬は痩せこけて、着ていた服はそのままだが体がかなり痩せている様に見えた。少しでも触ったら体が崩壊してもおかしくなかった。
「これでも生きてるので、見ててくださいね?『
そう言うと、4人の体が光出した。だんだんと元に戻ってきているのが見えた。
「ゴホッガハッ…」
「声が戻ってきましたね」
少し時間が経つと、棺桶に入る前の状態へと戻った。
「さてと…勇者さん?」
「ヒッ…く、くるな!」
どうやら4人全員怯えているらしい。流石にそれで授業を受けるのは厳しいので、保健室に行かせる事にした。
「キロル、この4人を保健室まで届けてあげて」
「でも触りたくありません」
まぁそうだよね。自分を侮辱した相手だし。
「なら魔法で浮かばせたらいいんじゃない?」
「なるほど。風魔法で?」
「そう。じゃあよろしくね」
「承知しました。すぐ戻ってきます」
そう言って、キロルは風魔法を使ってその4人を浮かばせて教室から出ていった。
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目が乾燥する…
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