精霊のはらわた
かれの躰をかき抱く私は、なきがらに口づける。これが最後の糧となる。もはや我らにコロニーを維持する力は無い。天地を油脂の雨と獣肉の汚泥に穢された世界に佇むこの私が斃れるのもそう遠い未来のことでは無いだろう。
こうして、ある隔絶した島の住人の腸内細菌叢にのみ含まれている特殊なDNA構造を持つ乳酸菌が食生活の欧米化により滅びたのであった。
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