第275話 三上龍馬見参! side黒瀬

「来るわよ?」


 桜花がそう言った瞬間、大広間の入り口が吹っ飛んだ。

 そこには・・・


「て・・・てめぇ・・・三上〜〜〜!!!!!」


 憎き三上がいやがった!

 なんでコイツがここに!?


「・・・どちら様ですか?」


 こいつ・・・相変わらず舐めていやがる!!


「龍馬。こいつ教皇で、その正体は黒瀬よ。」

「黒瀬?・・・誰だっけ?」


 覚えてねぇのか!!

 ふざけやがって!!


「あんたねぇ・・・中学の時、私と揉めた原因になった、あんたがのした男でしょう?」

「・・・ああ!そんな事もあったね。印象に残ってなくて忘れてた。」

「・・・まったく。興味ないことは全然覚えていないんだから。」

「だって弱かったし・・・あの後、桜花と戦った事の方がよっぽど記憶に残ってるよ。」

「あ〜・・・そっか。まぁ、あれも良い思い出よね。」

「何言ってるのさ。人をめちゃくちゃぶっ叩いておいて・・・」

「なっ!?あんたがそれ言う?その前に私の事ボコボコにしたじゃないの!!」

「いや、だってさ〜。僕は一応怪我しないように手加減してたのに、桜花本気で叩いてきたじゃん。」

「うるさい!私はいいの!」

「そんなぁ理不尽な・・・」


「うるせ〜!!黙れ!!俺を無視してんじゃねぇ!!」


 相変わらず舐めた奴だ!!

 ぐちゃぐちゃの挽肉にしてやる!!


「あ〜黒瀬、君?だっけ?あれ?なんかおっさんになってない?」

「なんか15年前にこの世界に来たらしいわよ?」

「へ〜。そうなんだ〜。」

「・・・もうちょっと興味持ってあげたら?なんかあんたに復讐したいらしいわよ?」

「復讐?あれ?僕なんかやったっけ?」

「・・・そういう奴よね龍馬って。」


「俺を無視すんなぁ!!!!!!」


 俺は今すぐにでも殴りかかりたい衝動を抑える。

 殺してやりたい!今!すぐに!!

 だが、先に絶望だけさせとかねぇとな。

 馬鹿にするのはこっち側だっつーの!


「てめぇ、三上!俺を舐めやがって!!今から殺してやるからよ!そんでてめぇの女とそこにいるてめぇの仲間の女達もズタボロになるまで犯してやる!モテねぇてめぇをボコボコにしてから、ヤってる所を見せてやるから喜べよ?どうせ童貞なんだろてめぇは。ぎゃはははは!」


 俺がそう言うと、三上は微妙な顔をする。

 そして、やつの仲間の女達と五剣姫が首を傾げている。

 なんだ?


「リョウマさんが」

「モテないだと?」

「あいつ何言ってんだ?」

「メイにはよくわかりません。」

「そうですね・・・変な事を言っていますね。」

「リョウマくんがモテないとか面白い冗談だわ。」

「そうですわね。もしそうであったならどれだけ良かったか・・・」

「同感ですね。私もオウカや皆様との葛藤に苦しまずに済みましたのに。」

「師匠がモテなかったら私はすぐに婚約者になれたのに・・・」


 ああ?どういうことだ?

 俺が訝しんでいると、桜花が口を開いた。


「黒瀬。ここにいる女性の9割弱は龍馬の婚約者よ。」

「はぁ!?三上がモテているだと!?」

「あなたの目は本当に節穴ね。日本に居る頃から、龍馬はモテていたわよ。あなたなんかよりもずっと。特に可愛かったり綺麗な娘達からね。私がブロックしてたからそう見えていただけ。」

「えっ!?そうだったの!?僕全然知らなかった・・・」


 なんでてめぇが驚いてんだ!!


「龍馬・・・あなた何残念そうにしているのよ。何?モテたかったの?」

「い、いや、そ、そんな事は・・・ない・・・よ?」

「りょ〜う〜ま〜!」

「痛!?抓らないでよ!?そんな昔の事で嫉妬しないで!?」


「いい加減にしろや!!!俺を無視してんじゃねぇ!!イチャついてんじゃねぇよ!!」


「哀れだわ・・・これもセレス様からの罰ね。」

「うわぁ…だっさ。」

「ちなみに、私もリョウマの事結構好きだと思う。ご飯美味しいしあのホームに住みたい。」


 残りの五剣姫の奴らも何か言ってやがる!

 もういい!知るか!!

 こいつは今すぐ殺す!


 俺は黒水晶を2つ開放する。

 

 その瞬間、莫大な力が俺に流れ込んで来るのがわかる。

 その証拠に、奴らの顔色が一気に変わった。


「おい!てめぇら!俺はあの黒い奴を殺す!てめぇらは女どもをやれ!!何人かは殺しても構わねぇ!!」


 三上を殺せれば俺はなんでもいい!!

 とにかくこいつは殺す!

 ここまでコケにされて黙ってられるか!


「みんな!黒瀬とは僕が戦う。後は頼んだよ!」

「「「「「「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」」」」」」」


 ここでてめぇの道は終わりだ!

 最後は俺が勝つんだよ!

 無様に這いつくばりやがれ!!

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