第5章 新たな出会いとメイビス領
第101話 冒険者ギルドにて 獣人の姉妹(1)
今日から第五章です。
お付き合いください。
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馬車で出発して、すぐにリディアとグレイスから尋問が行われた。
ルーさんとのやりとりを話せと言うんだ。
勿論僕は抵抗したよ!抵抗したけど・・・駄目でした!
僕は、馬車の中央の床に正座させられこんこんと注意された。
ううう・・・まだ付き合ってるわけじゃないのに・・・理不尽・・・
冒険者ギルドに着くと、使用人の人と別れ、僕たちは僕たちで、用事を済ませにギルドに入った。
受付に行き、リディア名義で僕への指名依頼を出し、僕が受注する。
そして、馬車に戻ろうとした時、
「てめえらふざけんな!!」
という女性の声が聞こえてきた。
そちらを見ると、手甲をした女の人・・・あれは・・・獣耳!?
まさか・・・よくラノベなんかで見る獣人なのか!?
獣人?の女性と言い争う男達。
獣人?の女性は、長い茶色がかった髪に、頭に獣耳、身長は170センチ位の長身、体格は引き締まってるけどごつすぎない・・・腹筋しっかり割れてるなぁ。
胸は大きそうだ・・・グレイスと同じか少し大きい位かな?
足長いなぁ・・・引き締まったいい足です。
にしても・・・下半身はラインがはっきり見えるロングパンツだけど、上半身は胸に革の胸甲?みたいのだけで露出が多い。
獣人?の女性のそばには後ろに隠れるように、獣人?の女の子がいた。
こちらは神官?のような服を着ている。
この子は同じ色の髪を三編みにしていて、身長は低めだな、150センチ以下だなありゃ。
体格はほっそり・・・っていうか若干やつれているようにも見える。
露出少ないからしっかりとはわからないけど。
胸は小ぶりだね、多分ん。
「うるせぇよ。お荷物抱えてたんだから、分け前減らすのはあたりまえだろうが。」
男たちの一人が、見下したような目でそう言った。
他の男達もニヤニヤしている。
「なんでだ!一番魔物を刈ったのはあたしだろうが!!」
獣人?の人は今にも飛びかかろうとしている。
「そうかもしれねえな。でもそっちのチビは何もせず、後ろにいただけじゃねえか。だったらそっちの分は減額だろ?」
男がそう言うと、獣人?の女の人は・・・もう獣人でいいや。
「その分あたしが動いてるんだからおかしいだろうが!ふざけたことぬかすならぶっとばすぞ!!」
と睨み付ける。
後ろの女の子は顔を伏せて震えるばかりだ。
すると、男は、
「それはリーダーの俺が決めることだろう。文句があるなら金はやらねぇ。」
「てめぇ・・・」
獣人の女の人から殺気が漏れる。
その様子を看て男は、
「おおこわ!お前は強いからこっちはやられるかもな。だがいいのか?次問題起こしたらギルド除名処分になんだろ?」
と言う。
獣人の女の人はそれを聞いて「くっ!!」と歯噛みしていた。
そして・・・
「・・・わかった。なら減額でいいから分け前をくれ。」
と言った。
すると、男は、
「駄目だな。」
と言った。
「なんでだ!!」
獣人の女の人が叫ぶと、男は、
「今回のは揉め事に発展した罰だ。俺は問題になりそうな行動を止めてやってるんだからな。次からは減額した金をやる。」
「そんな・・でもその金が無いと、今日の宿も取れねぇし食うものも無いんだ!」
「そんなの知らねえよ。でもそうだな・・・」
男はそう言った後、獣人の女の人を嫌らしい目で見た後、
「泊まるところは俺たちの宿に泊めてやる。但し、夜は付き合ってもらうぞ。俺たち全員とな。」
「な・・・!!」
獣人の女の人と、その後ろの子が呆然としていると、男は更に、
「なあに、そっちのチビには手は出さねえよ。お前が俺たち全員を満足してくれたらな。安心しろ。飯もしっかり食わせてやる。」
と言った。
こいつら・・・僕は段々と心が冷えていくのを感じた。
獣人の女の人は無言で葛藤していたが、諦めたような目になった。
「お姉ちゃん!!駄目!!」
後ろの子がそう叫んだが、
「・・・いいんだ・・・お前が御飯食べられるならあたしは・・・」
そう獣人の女性がそう言った。
そんなの・・・・
「「「よくない(です)!!」」」
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