第131話 手にした者、手放したもの。

街中で偶然、元夫と遭遇した。私を見た元夫は驚いた顔になり、すぐに俯いた。その隣に立つ、私から元夫を奪った男は、殺意のこもった目で私を睨む。しょうがないでしょ。あなたが馬鹿にした、元夫が一番欲しかったものは、私じゃないとあげられない。幼い子どもの手を引き、子どもの父親の元へと歩く。

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