第116話 見ない、見えない、見ようとしない。

「好きです。付き合ってください」私を三年間いじめてきた男子が、顔を赤らめてそう言った。ニヤニヤと笑って周りを囲むのは、そのいじめを見て見ぬふりしてきたクラスメイトたち。「ほら、早く」と私の肩を叩く先生には、いじめの訴えを無視された。目の前の男子に傷つけられた私の心は、誰も見ない。

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