第110話 不要なもの
私が幼い頃、母が家を出た。その原因である父は反省し、後に更生して父親として私を育て上げた。その父の余命は幾何も無い。私は必死になって母を探し、ようやく見つけた。母は別の男と新しい家族を作っていた。私たちといた時には見たこともない笑顔を浮かべた母を見て思う。不要なのは私たちだった。
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