バレンタインシュチュエーションボイス集

野々村鴉蚣

先輩にどうしても手作りチョコを渡したい

あぁ、どうしよう。放課後に先輩を校舎裏まで呼び出したのはいいんだけど、どうしよう。もう勇気を使い切っちゃったよ。

下駄箱に『放課後校舎裏まで来てください』なんて手紙入れることは出来たのに、ドキドキが止まらないよォ!


待って、よくよく考えてみたら、下駄箱にチョコレート入れればよかったんじゃない!?

い、いや。違う。違うの。

ちゃんと直接……チョコレートをあげたかったの。

だって、誰がくれたかも分からないようなチョコレートを貰うより、絶対直接もらった方が嬉しいに決まってるもん。


そ、それに……。

先輩にちゃんとこの気持ちを伝えたいもん。

直接、言いたいの……。


あぁ、でもどうしよう。恥ずかしいよ。下駄箱に手紙入れるところまでは良かったよ。うん。ちゃんと出来てた。でもね、やっぱり直接渡すのは恥ずかしいよ。どうしよう……。


よし、(深呼吸)練習しよっ!


……せ、先輩!

す、好きです。付き合ってください!


……ふぅ、ダメだ。とってもドキドキする。

どうしよう、先輩ちゃんと受け取ってくれるかな…………っ?


あ、あれ!?

先輩!?い、いつからここに?


え……?

わ、私が告白の練習をしているところから……?


ど、どうしよう。

聞かれちゃってた。どうしよう。あわわ、頭が真っ白になってきた……。


え、、?

ご、ごめんなさい先輩。う、上手く聞き取れませんでした……。


う、うん?

『そのチョコレート……欲しい?』

……え?

で、でもこれは……。


『俺も……お前のことが好き』……?

う、嘘……。両思い……?


じゃぁ……先輩、もしかして。

つ、付き合ってくれるんですか……?

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