第68話3-27エマ―ジェリアの懺悔(閑話)

 

 ああ、女神様。

 

 私は今日淫らな気持ちになってしまいたわ。


 いけないと思いつつもソウマ君が気絶した後にリリスさんの所業に目がくぎ付けになり思わずガン見してしまいましたわ。

 神に仕える身として、赤竜を押さえる役としての私なのにですわ。



 でも、もし思い人であるシェル様と私もあんな事になってしまった時は‥‥‥




 きゃぁーっですわぁっ!!




 シェル様になら何されても良いですわ!

 むしろされたいですわ!!



 女神様の伴侶であるシェル様。


 ああ、私ったら女神様の伴侶に恋をするなんて。


 でもそれは敵わぬ思い。

 いくら私がシェル様にアピールしてもシェル様はのれんに押し手、私には反応していただけませんわ。

 


 私は女神様に似ていると言われますが女神様はシェル様同様のナイスバディ―と聞きますわ。

 いえ、抽象画や石像など見ればそれはそれは女性らしいお姿。

 私も将来こうなりたいと常々思っておりますわ。



 もしかしてシェル様ってそう言った女性がお好みですの?



 と、すると今の私ってシェル様から見ればペタンコの箸にも棒にもかからないアウトオブ眼中ですのっ!?


 くっ、そう言えばソウマ君にも胸が小さいって馬鹿にされましたわね。

 そりゃあフェンリルさんみたいな豊かな胸ではありませんがつつましやかで形だって奇麗だってセキにも言われましたのに。



 ああ、腹立たしいですわ!



 でも、シェル様も胸が小さいのはお嫌いなのでしょうかしらですわ‥‥‥   


 女神様、この様な迷える子羊にどうか救いの手をですわ。

 女神様は「育乳の女神」とも知られる女性の希望ですわ。


 どうか女神様、私にも豊かな胸をですわ!

 そしてシェル様に‥‥‥



 ぐふっ、ぐふふふふふっ!



 * * * * *



 「ねえエマ、何時ものお祈りしてるみたいだけど、なんでいっつも最後に変な笑いをするのよ?」


 「はっ!? セ、セキいつの間にですわ!?」


 「いや、最初からいたわよ。それよりここも片付いたから帰るわよ? ああ、帰りは竜の姿になるの勘弁ね。あれやたらとお腹すくのよ」


 「それよりセキ、あなたの胸も大きいですわよね‥‥‥」


 「はぁ?」


 「どうやったらそうなるのですの? 教えてくださいですわ、セキっ!」


 「いや、どうと言われても‥‥‥ 転生前も人型になると胸がでかかったからなぁ。とりあえずちゃんと肉を食べるかな?」


 「食事は私も気を付けていますわよ! 毎日欠かさず牛乳飲んでいますわよ!!」


 「う~ん、後はマッサージ? 母さんたちそれで胸大きくしたとか言っていたけど、あれって結局イチャイチャしたかっただけの様な気がするわね?」


 「ぐっ、女神様たちでそんなことされていたのですの? でもそうするとやはり女神様は『育乳の女神』様、効果てきめんだったのですの!?」


 「流石にその場にあたしはいたくないから見てないけどね? ああ、そう言った事は黒龍のコクに聞けばいいじゃん。子供も授かったし詳しいんじゃないの?」


 「コク様苦手ですわ‥‥‥何となく私を見る目が猛禽類の様で‥‥‥」


 「そりゃぁ仕方ないわよ、あんた似てるもん」


 「なら何でシェル様がかまってくれないのですの? 私って女神様に似ているのでしょう?」


 「うーん、抱き心地悪いから?」


 「それって胸が小さいって事ですの!? やっぱり胸ですのぉっ!?」


 

 ああっ!

 女神様、胸大きくしてくださいですわーっ!!




 後で自分でマッサージしてみましょうですわ‥‥‥



  

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