男子生徒会

オガワダイキ

1年生 1学期

第1話

高校生男子にとって、日常的にたくさんの女の子に囲まれるなんてかなり羨ましい状況で、人によってはそれを天国のような環境と想像する人もいるのではないだろうか。


しかし、いざ自分自身がそのような環境に身を置くことになると、あまり心地の良いものでないことがわかるかもしれない。


僕「藤井光ふじいひかる」も、元女子校で共学化して間もない『東高校』を進学先に選んだ際は、姉たちの母校である東高校に期待を持っていて、女兄弟に囲まれて育ったこともあって、女子が多いことはあまり気にしていなかったけど、入学から一週間もすると登校の足がそこそこ重くなってきていた。


女子生徒から嫌がらせを受けているなど、あからさまに男子を排斥するようなことはなく、恐らくお互いに距離感が掴めずに、うまくコミュニケーションが取れていないだけなのかもしれないけど、男女比率が1:9の教室に男子である自分がいると、女子校に紛れ込んでしまったような気まずさがどうしても湧いてきてしまう。


入学直後のそんな違和感は、時間経てば慣れととも解消されることを期待していたけど、クラスメイトの女子たちが高校生活に馴染んできて、教室中に響き渡るような大きな声で雑談をする休み時間には、その中にいる自分は一層居場所が狭められるような感覚に陥ってしまう。


とにかく、あまり目立たず、3年間を無事平穏に過ごすことを目標に、僕の高校生活はかなりネガティブなスタート切ったが、そんな目標は、4月の半ばで早くも砕かれてしまった。

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