会話52.褒める

「やっぱり夏は辛いカレーで汗を出すに限るねー!! カレーだと夏バテ防止にもなるし」


「うん、美味い。辛いけど美味い。この辛さなら、フルーツポンチとヨーグルトドリンクあれば俺でも食えるわ」


「そりゃ、一緒に味見したからねぇ。オウカも私も満足するギリギリのラインだよコレ」


「……レシピ覚えてる? 夢中で玉ねぎ炒めたりニンニク炒めたりしてたから覚えてねーや俺」


「ふっふーん、アスカちゃんを舐めないでいただきたい。あ、オウカが舐めたいならほっぺくらいなら舐めても良いのよ?」


「舐めねーよ」


「でもそれが、おっぱいだったら?」


「……な……舐めない」


「躊躇ったね。まぁいいや。レシピはちゃーんと全部覚えてるよー!!」


「おぉ、流石アスカ。ながれいしアスカ。よくレシピ覚えてるな」


「もっと褒めて!! もっと褒めてー!! もっと私を賛美する言葉をちょうだい!!」


「それを勉強でも発揮してくれれば……」


「急にお小言になった?! もっと素直に褒めてよー」


「素直に褒めてるぞ、アスカって家事全般は本当に凄いな」


って言ったぁ!! 他の事も褒めて!! もっと私をチヤホヤして!!」


「んー……そうだな。アスカは凄く良い嫁さんになるな」


「……え?」


「料理上手いし、掃除や洗濯も手際が良いし、細かい所に気がつくし、優しいし、子供ができたら良いお母さんにもなりそうだ……」


「ちょ……ちょっとオウカ? そんなに褒められると」


「アスカと結婚する相手は幸せ者だな」


「……」


「痛っ!? 痛い!! 痛い痛い痛い!! なんで叩くのアスカ?!」


「うるさい!! 自分の胸に聞けぇ!!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る