付き合ってるようで付き合ってない、でも周囲からはどう見ても付き合ってるようにしか見えない幼馴染の男女の日常会話
結石
会話1.朝
「なぁ、アスカ」
「なによ、オウカ」
「なんで今日に限って起こしてくれなかったんだよ」
「起こしたわよ。ちゃんと朝、わざわざ部屋まで行って優しく起こしたわよ」
「じゃあなんで俺は今日、遅刻しちまったんだよ」
「あんたが、ここは俺に任せて先に行けとか言うからよ」
「そんなこと言った覚え無いぞ」
「そうね、寝言で言ってたから」
「マジかよ。寝言って言ってるじゃねえかよ。起こしてくれよ」
「嫌よ。あれ以上あんたと一緒に寝てたら私まで遅刻しちゃうじゃない」
「一緒に寝てねーだろ。人聞き悪いこと言うなよ」
「添い寝してくれたら起きるとか言って、ベッドに誘って来たじゃないの」
「……マジ?」
「嘘」
「嘘かよ! 焦ったよ!! 何なんだよその嘘、ベッドに誘ったのに手を出さなかったとか惜しいことしたって思っちゃったじゃねーか」
「オウカと添い寝は良いけど、肉体関係は嫌ねぇ」
「俺だって嫌だよ。それってお前と付き合うってことだろ?」
「最近は、セフレって関係もあるらしいわよ?」
「マジかよ、若者の性の乱れ酷いな。お前、そんな奴いないだろうな。お父さん許さないぞ」
「あんたとずっと一緒にいるのに、そんなの作る暇がどこにあるのよ。あんたこそ、そんな人作ってないでしょうね?」
「おまえとずっと一緒にいるのに、そんなの作る暇がどこにあるんだよ。男子高校生が欲しいのナンバーワンだと思うけど」
「さいてー」
「いや、お前から話ふってきたんだろ!!」
「……なんの話してたっけ?」
「朝だよ。なんで起こしてくれなかったんだって話だよ。先に行くなよ」
「だってほら」
「ん?」
「一緒に登下校して、付き合ってるとか噂されると恥ずかしいし……」
「いきなりギャルゲーの攻略対象みたいなこと言うなよ」
「まぁ、ただの幼馴染だからね私達」
「そうだよ、ただの幼馴染だよ俺等」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます