崩落の音 4
「・・・ヘイムダル様?」
「見えないんだ。龍族ムスプルの脅威が消え去ったのなら、我々の未来が見えるはずなのに。あの大穴が我々に良くも悪くも、どんな影響を及ぼすのか、いつもならば「幻視」出来るはずなのに。・・・あの場所自体に魔力が・・・創世神<ユグドラシル>様の力が存在しなくなっているから・・・なのか?分からない、分からない・・・!」
「ヘイムダル様!お気を確かに!眼が・・・!」
肩を強く揺すられ、ヘイムダルは我に返った。擦り続けた両眼からは鮮血が流れ落ち、水晶板にも傷が入ってはひび割れ欠けていた。
「う・・・。我々に未来は無いと・・・。そういうこと、なのですか。」
応急処置として眼を包帯で覆われたヘイムダルは、静かに呟いた。
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