人生はつまらないもの(エッセイ)

空木 種

人生はつまらないもの

私の人生はつまらない

ふとしたときに妄想してしまうばら色の人生とはまるで違う

雲の上で過ごすはずの人生なのに、現実はまるで泥の中


ちょっとまってよ。

人生に期待しすぎじゃない?

あたし、そんなにあなたをずっとは楽しませられないわよ。

そりゃ、たまには楽しませてあげられるけどさ。

そんな期待されたら、あたしが頑張ってあなたにプレゼントするたまの楽しみも、薄くなっちゃうじゃない。

そんなに期待しないでよ。

ちゃんと楽しみはあげるから。


私の人生はつまらない

けれど、たまに人生は楽しみをくれる

それのおかげで、私は人生を続けられる

私は鳥じゃなくて、カエルだった

たぶんみんなそう

だから、泥の中にいてあたりまえ

たまに大きく跳ねられれば、それで十分

みんなが跳ねてるところばかり見てたから

いつの間にか

私もみんなも鳥だと思い込んでたんだ


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