悪役令嬢が行方不明!?
mimiaizu
第1話 始まり?
ウィンドウ王国の教育機関、王立ウィンドウ学園。
国の決まりによって、貴族の子供たちは15歳になってからこの学園に入学を義務付けられている。ここで、貴族にふさわしい教育を受けて、マナーやルール、歴史に知識を学ぶのだ。
この学園では一人につき一部屋の自室を用意され、更には数人の使用人を連れることも許される。入学して一か月ほど過ごすこの御令嬢もその一人だった。
「お姉さまがいなくなった?」
金髪で碧眼の美しさを持つソノーザ公爵家次女『ワカナ・ヴァン・ソノーザ』は、怪訝な顔で侍女に聞き返した。自室だから気楽な姿勢でいる。ベッドに寝ころんだまま使用人の話を聞いていたのだ。そんな態度をされても使用人の侍女は無表情を維持して淡々と告げる。
「はい。奥様が気付いた時には既に遅く……。奥様は取り乱されておりまして、ワカナ様にも来てほしいと……」
「お母様が?」
母親の様子を聞かされてワカナはやっとベッドから起き上がった。そして、そのまま侍女に着替えを手伝わせる。本当は一人で着れるはずなのに。
「分かったわ、仕方ないわね。はあ……、何でお姉さまがいなくなったからって……」
着替え終わったワカナは、嫌そうな顔を侍女に隠しもしないで学園の自室を出て屋敷に向かった。自室を出た後は笑顔を振りまいている。顔だけはいいから男子には人気が高い。そんなワカナだったが、侍女に冷たい目で見られていることに気づいてはいない……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます