十五ページ目 ガチ考察
※注意!このページには、リトルナイトメアシリーズのネタバレ要素が書かれています。
リトルナイトメア
リトルナイトメアDLC
リトルナイトメア2
プレイする度胸が無いから、実況動画とか見て考察してきたけど。
DLCの主人公キッドが、レディのルームに行くと、何か絵画が飾られてる部屋があるのよね。
その中にリトルナイトメア2に登場した教師らしき絵画があったの。んで、他にも絵画はあったのよ。
特別に飾られた感のある部屋には、合計で絵画は八枚あった。
それ見てね。ちょっと思いついた事があったの。
もし、この考察が合ってるんだとしたら、めちゃくちゃ怖いな。
そう思う。
俺の考察はこうです。
あの絵画に描かれていた人物たちは、リトルナイトメアというゲームの中でボス的な立ち位置にいる。
彼ら彼女らは、一様にして恐ろしい見た目をしており、子供の頃の恐怖を想起させる不気味さと気持ち悪さがある。
彼ら彼女らの用いる能力は、とても人とは思えないものばかり。
いや、中には人と同様のことをする者もいる。だけど、その行動はまるで人間とは思えない程に恐ろしい。
第一作である無印『リトルナイトメア』では、ラスボスであるレディを倒し、彼女を喰らう事でシックスは超常の力を手に入れる。
私はここで思った。そうか、彼女こそリトルナイトメア…………〝小さな悪夢〟だったのだと。
さて、一先ず置いておこう。問題は続編だ。
続編である『リトルナイトメア2』を最後まで見ていくと、主人公である覆面の少年モノと共にシックスが冒険するというストーリー展開を楽しめる。
最初は黄色いレインコートを着ていない少女と冒険をしていくモノ。
プレイしている方々、または実況動画を見ている方々は、モノと少女が冒険の途中で、少女が黄色いレインコートを見つけて、それを着るシーンがあるのをご存じだろう。
ここで、『リトルナイトメア2』は前作より前の時系列を描いたストーリーなのでは?という考察が浮かぶ。
冒険をしていく最中、徐々に明かされていく怪電波の謎。
遂に謎の確信であるだろう、長身のエンダーマn……………じゃなくて、スレンダーマンを想起させるボスが登場する。
彼は、突如としてシックスをテレビの中へと引きずり込み、連れ去った。
シックスを助け出そうと行動するモノを嘲笑うかの如く、長身の怪人はモノを追っていく。
……………だが、ここで一つの疑問が浮かぶ。
なぜ、彼はモノではなくシックスを先に襲ったのか。
少なくとも『リトルナイトメア2』では、今までのボスは、モノを襲っていた。
だが、彼だけがシックスを先に襲ったのだ。
疑問は、モノが長身の怪人から逃げて、怪電波が発信源である塔の前に辿り着く。
逃げ切った。そう思った矢先に現れた長身の怪人。
彼は、ただモノに手を伸ばし、近づこうとする。
それに対し、モノはとうとう覆面を脱ぎ、対峙する長身の怪人と同じような力を用いて、彼に対抗したのだ。
途中、怪電波が発せられるテレビのチャンネルを合わせるプレイのように、モノは彼の手に合わせるように力を使う。
最終的に、長身の怪人は消え去った。倒した、と考えてみて良いだろう。
……………やや疑問の残るボスの終わりではあったが、モノは覆面を被らずにシックスがいるであろう塔へと入っていく。
まるで、もう見たくなかった悪夢に立ち向かうように。
塔の中へ入り、上へ上へと進んでいくモノ。
塔の中は、まるで別世界。夢の中にいると言われた方が現実味のある空間だった。
塔の天辺、そこに辿り着いたモノは、子供部屋のような空間に辿り着く。
そこにあったのは、不気味でありながら、恐怖をそそられる……………されど、何故か耳に残って離れない音楽を奏でるオルゴール。
そして―――――――変わり果てた、まるでこれまでにモノが立ち向かった怪人たちの如く姿をした、シックスだった。
シックスはオルゴールを掴んで離さない。まるでオルゴールを守るように。
癇癪を起す子供のように暴れるシックスを避けて、モノはオルゴールを壊していく。
そして、ようやくオルゴールを壊した、その時……………シックスは元の姿に戻った。
オルゴールが壊れた瞬間を皮切りに、塔の内部の空間は、まるで怪物の腹の中のように完全に変貌する。
いや、この場合元の形に戻ったと言うべきか。
迫る肉壁から逃れるように、シックスが先行してモノたちは塔の内部から脱出しようと走り出す。
やっと、出口まで辿り着いた。
だが、出口の前まで辿り着いたシックスに対し、モノは崩れ去る木の板に取り残されたまま。
今までの冒険、何度も助け合ってきた時と同じように。
モノは跳び、シックスはモノの手を取る。
だが、ここから今までとは違う映像を、『リトルナイトメア2』は見せてきた。
なぜか、シックスはすぐにモノを引き上げようとしなかった。
それどころか、覆面をしていない素顔を晒したモノの顔をジッと見つめて、その手を離したのだ。
虚空に投げ出されるモノ。
暗闇へと落ちていくモノを見つめるシックスは、別れを告げるように背を向けて出口へと歩き出す。
そう……………シックスは、モノを見捨てて自分だけ助かろうとしたのである。
暗闇の奥底。
奇跡的に無事だったモノは目を覚ます。いや、奇跡的というよりは、この不思議な空間のお蔭とでも言うべきなのか。
目を覚ましたモノは、出口を目指して歩きだす。
そんなモノを、肉壁は瞼を開けて、じっと見つめた。
やがてモノが辿り着いた先には、一脚の椅子。
もう、疲れた。休みたい。そうモノは思っていたのだろうか。
これは私の予想だが…………。
恐らく、モノは心を落ち着かせたかったのだ。
悪夢の如く怪人たちとの冒険を潜り抜けた、信じていた相棒からの裏切りに遭い、モノは絶望していた。
安らぎを、モノは求めていた。
そんな中、モノが辿り着いた先には、盛り上がった肉壁に、まるで誰かから用意されたかのように存在する一脚の椅子。
肉の丘を登るモノを、目はじっと見つめている。
椅子に座るモノ。その姿は、まるで安堵しているかのようだった。
そこで、場面は切り替わる。
解像度の低い映像を見ているような、そんな場面だった。
暗闇の中、一脚の椅子に腰かけるモノがいた。
時間が経っていく。それを我々に見せつけるように、成長していくモノの姿。
徐々に成長していき、大人になったモノを見て、我々は衝撃を受けた。
大人になったモノの姿は、彼が対峙した長身の怪人と瓜二つであったのだから。
まさか、まさかまさかまさか。
この世界は、ループしているのか…………?
だから、あの長身の怪人は真っ先にシックスを襲い、その次にモノを狙った?
いや、そもそも長身の怪人はモノを襲っていないのかもしれない。
ゲームの都合上、ゲームオーバーという事になってしまうが。
物語はループしているという仮説が正しければ、長身の怪人はモノを襲ったのではなく、救おうとしていたと考えられる。
思えば、モノとシックスが冒険をしている途中、シックスが襲われていたのは黄色いレインコートを着るまでだった。
黄色いレインコートを着てからのシックスは、一度も襲われていなかった。
つまりは、だ。転換点はシックスが黄色いレインコートを着た時。
それからのシックスは、既に変わり始めていたのかもしれない。
まだ、私の考察は終わっていない。
『リトルナイトメア2』の真のエンディングにて、この作品が前作の『リトルナイトメア』より前の時系列と決定づける瞬間がある。
それは、シックスが脱出に成功した後の場面。
テレビの画面から飛び出す、シックスは怪電波の発信源である塔からの脱出を果たす。
彼女が脱出を果たした先で、シックスは己の影と対峙した。
その影は、今までモノが吸収、あるいはモノに取り憑いてきた、子供の影の如く存在。
テレビから飛び出した者が、シックス一人である事を見た瞬間、シックスの影は消え去る。
己の影が消え去った後、シックスのお腹が鳴った。
これは、そういう事と見て間違いないだろう。
前作『リトルナイトメア』では、シックスは常に空腹だった。その空腹が限界に達した時、何かを食べる事で、彼女は冒険を続けたのである。
彼女が常に空腹であるのは、己の影を失ったが故。
常に欠けているからこそ、彼女は常に空腹なのだ。これが、彼女の暴食性の正体だろう。
話は変わるが、リトルナイトメアにはDLCが存在する。
その物語では、キッドという少年が、冒険の途中で出会うノームの力を借りて、モウから脱出しようと行動している。
とある場面。
キッドが辿り着いた溶鉱炉の前に、彼が今まで出会い、助けてもらったノームが集まっていた。
驚くべき事に、ノームの影はキッドと同じくらいの子供の影の形をしていたのである。
つまり、ノームとは元々キッドと同じ人間だった事が判明する。
話を進めると、キッドはそのままモウから脱出しようと行動し、遂にはモウの主であるレディの部屋に辿り着く。
彼は謎を解きながら脱出を目指して行動し、その途中、たくさんの絵が飾られた部屋に入る。
その部屋は電球も点いていない真っ暗な部屋で、壁には丁寧に絵画が飾られていた。絵画の下にはスイッチがあり、それを押すと絵画が照らされて、何が描かれているのか明らかになる。
そこには、まさしくこれまでシックス、モノ、キッドが出会ってきた、怪人たちに似た姿をした人物たちが描かれていたのだ。
飾られていた絵画は八枚。それに相当するように、人物は絵画に描かれた人物は八人。
真に驚くべき事は、この八枚の絵画の中に、『リトルナイトメア2』にてモノとシックスが対峙した怪人、女教師の絵画があったのである。
つまり、これは関連性ないしは、共通点があると見て間違いない。
話を戻すが、プレイを進めていく中で、キッドはレディの素顔を目撃してしまうのだが。
それを気づかれた事で、キッドはレディに捕らわれてしまう。
ここで、キッドは死んだのだと。我々は思った。
だが、ストーリーには続きがあった。
なんと、キッドはノームになっていたのである。
つまり、このモウにいるノームとは、レディに捕らわれた子供たちの成れの果てなのだという事実が判明する。
ノームとなったキッドは、シックスの姿を発見した。
お腹を空かせて、苦しそうにするシックスを助けようと、キッドはソーセージを手に持って、それをシックスに差しだした。
この場面、覚えている方はいるだろう。
そう、シックスがゲストルームから脱出した後の場面だ。
もう、お分かりいただけただろう。あるいは、既にご存じだろう。
シックスは、
ここで、キッドの命は潰えて、ゲームは終了する。
ここからが、私の考察の本番である。
リトルナイトメアシリーズに登場する怪人たちは、一様にして、子供たちに襲い掛かる敵である。
しかし、モノが長身の怪人に。
シックスが怪物になってしまった事で、一つの考察が生まれた。
リトルナイトメアとは、シックスを指しているのではない。
リトルナイトメアとは、まさに〝小さな悪夢〟という名称が指し示すように、悪夢そのものなのだ。
いや、あの塔の内部の肉壁か、怪電波を発する塔そのものが〝リトルナイトメア〟なのか。
ここからは、真面目に私の仮説です。
悪夢は、子供に何かを与える。
寒さに震える
安らぎを求める
その子供が求める何かを、悪夢は与えるのである。
悪夢は、子供が求める何かを与えるのと引き換えに、子供を悪夢に変貌させる。
現に、シックスは怪物になった。モノは長身の怪人となった。
シックスが悪夢に変貌しなかったのは、その途中でモノが『シックスを悪夢に変貌させようとするオルゴール』を壊し、彼女を助けたから。
しかし、シックスは怪物になった影響で、何かが変わってしまったのか。今まで助け合ってきた相棒を裏切り、自分だけ脱出した。
元から、シックスがそういう人間だったのかと思うと、それは疑問が残る。私がそう思いたいだけなのかもしれないが、だったら何でシックスは今までモノと共に冒険を共にしたというのか。
なぜ、共に助け合って悪夢を乗り越えてきたのか。
なぜ、モノの手を取ったのか。
やはり、悪夢になりかけたことが、シックスが変わる影響を与えたのだろう。悪夢の置き土産とでも言おうか。
悪夢は、シックスを悪夢に出来ないのなら、モノを悪夢にしてしまおうとしたのだろう。
「あの子を悪夢にしたくないと言うのなら、お前が代わりに悪夢になれ」
そう言っているかのように、モノは長身の怪人へと変貌してしまった。
リトルナイトメアとは、子供を悪夢に変貌させる、悪夢。
子供にとっての悪夢。それが〝リトルナイトメア〟だと言うのなら。
悪夢を創り出す悪夢ほど、その名前に相応しいものは無いだろう。
物語は、確かに繰り返している。だが、同一人物ではない。
そう、私は考えている。
『リトルナイトメアの正体とは、悪夢を創り出す悪夢説』
これが私の考察で、私が立てた仮説である。
(ΦωΦ)これが書きたかっただけ。
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