ミステリーファイル

髙橋凛杏

始まり

あたしは今、下校しようとして学園を出ようとしていた

そこに偶然、友達が通りかかったから、その子に声を掛けてその子とおしゃべりをしていた

「そうだ!

放課後、何も予定ない?」

「うん、ないよ」

「ならさ、一緒にソフトクリーム食べに行こう」

「えっ、いいけど

でも、寒くないの?」

「いいの」

「そういえば、悠真君、カッコいいよねー」

「わかる、わかる

悠真君は、優しくて勉強ができて、そ、し、て、クール!」

「うんうん!」

「あっ、確か、悠真君の彼女、事故死しちゃたんだってー

可哀想に、可愛い美少女だったのに」

「可愛かったのにね」

「なら、知ってる?

今月に入って三人亡くなられた人がいるの」

「知ってるよ、このスミレ学園で起きてる事件でしょ?」

その中には、悠真君の彼女も入っていて、三人

「そうそう、次に起きる事件にあたし達が巻き込まれたら、と思うと怖くて学園に来れなくなるよ」

「それわかる!

いつ巻き込まれるかわからなくて怖いよねー」

とあたしが言うと何故か一緒に話をしていた子の顔が青ざめる

「ねぇ、どうしたの?」

グサっ

「うっ!」

バタッ


「きゃーーーーー!」

あの子の周りには、ポタポタと血が出ていた

友達が、友達が、刺され・・・

グサっ

「痛い」

バタッ





「せーんーせーい!

人が、人が死んでいます!」

俺が先生を呼ぶと学園にいた生徒が近づいてきた

「えっ、また人が・・・」

「本当に怖いよ・・・」

「もうやめて・・・」

とここに来た、人達が口々に言う

確かに怖い

この殺人事件は、誰が殺されるか分からない

その怖さで学園に来ない人が多い

でも、頑張って勉強をしようという人が命懸けで来ている

俺もその一人だ

「どうしたんだ!」

と先生が駆けつける

先生も死体を見て、顔が青ざめていた

「今すぐ、この子達を病院へ!」

その後、刺された二人は、亡くなられた

今月で、五人目










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