第4話【結局は、『自分が一番かわいい』】
アヤは『“どう行動したら人をだませるか?”を第一に考える人格』だったのに対して、美由は心優しく、『“どう行動したらみんなが幸せに・嬉しくなるか?”を第一に考える人格』でした。
時には自身を犠牲にする事もありました。そういう時は、僕が「大丈夫?」と声をかけていたのですが、反対に「こっちこそ。我慢させちゃってごめんね」と言ってくれていました。
“こういう博愛と慈愛に満ちた子も居るんだな”と、当時はよく思ったものでした。普通なら、アヤほどではなくても、『自分が一番かわいい』そう思うはずです。もちろん、僕もその一人です。
しかし、美由は違っていました。それはまるで、美由が小学生の頃にみた解離性同一性障害をテーマにしたドラマの主人公の一人格のようでした。
当時の僕は“この幸せな時が、このまま続きますように”──そう思っていました。
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