スター・ブルーム

花咲蜜柑

プロローグ

「ユーシャ・・・・・・ユーシャ・・・・・・!」

 どこからか声が聞こえる。

夢?目をゆっくり開けると、真っ白な空間が広がっていた。

 ん?あそこにいるのは誰だろう・・・・・・

 なんかアニメとかの異世界キャラクターみたいな服装だな・・・・・・

「やっと目を覚ましてくれたみたいだな。」

「えっと・・・・・・あなたは一体・・・・・・?」

「そのうちわかるさ。」

 今すぐ知りたいんですけど・・・・・・

「・・・・・・てか、『ユーシャ』って誰のことですか?」

「あぁ、そうか、君には説明が必要だね。」

 説明?何の?

「まず、自分の名前、言えるかい?」

「当たり前ですよ・・・・・・僕の名前は・・・・・・」

 あれ?おかしい。思い出せない。記憶でも失ったのか?

「やはりか。」

 この人は何者・・・・・・?

「君は『ユーラ・シャルミア』略して・・・・・・『ユーシャ』。転生したんだ。」

 ・・・・・・は?転生?さっきからよくわかんないことだらけなんですけど。

「君は一度死んだんだよ。」

 ・・・・・・死んだ・・・・・・?嘘でしょ・・・・・・?まだやり残したことたくさんあるんだけど・・・・・・?

「し、死んだってどういうことですか!?」

「そのままの意味だよ。交通事故で。ある少女と共にね・・・・・・」

 ある少女って・・・・・・まさか!

「その子って、髪が長くてなんか、ゆるふわした感じの女の子・・・・・・ですか?」

「ああ、そうだと聞いている。」

 間違い無い。僕が恋していた少女だ。

「とりあえず時間がもう無い。君はもうじき目を覚ます。また私とは夢の世界であえるだろう。」

「ちょっと待って!まだ聞きたいことがたくさん・・・・・・」

「じゃあ、また。」

 そう言って光の中へ消えていった。

・・・・・・『ユーラ・シャルミア』か、

 僕は新たな名で、また、生きていくことになった。

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