☆10R》それぞれの思考

 ここは辺境の地にある、ヒスイ村から東に位置する荒地。


 あれからグロウディスは、タツキから許可証を手に入れたと連絡を受ける。


 その後グロウディスは急ぐ必要がなくなり、辺境の地を見て歩くことにした。


(前から思っていたが。何でこんなにも、土地が荒れている?

 各国の意見が合わず管理することが困難だたとしても、ここまで荒れ放題にしておくのは流石におかしい。

 やはりタツキが言ってたように、ここを荒地にしておく理由があるというのか?)


 グロウディスは、そう思考を巡らせながら歩いていた。




 場所は移り、ここは辺境の地の西側。


 タツキはグロウディスに連絡をした後、西に向かい森の中へと入っていく。


 森の中に入ると、怪鳥、魔獣、獣、鳥、虫などの声やさえずりが聞こえてくる。


 するとタツキは立ちどまり、辺りを見渡す。


(やっと、ここまで来たか。だが、この荒れてる様子を見る限り。まだこの辺りは、グレイルーズじゃない。って事は……。あ~まだ歩かないとならねぇのかよぉ~)


 タツキはそう思いながら頭を抱えると、ハァ~と息をもらした。


(そういえば200年前に召喚された時も、散々森の中をさまよったなぁ。

 だがあの時は、アイツがいたからなんとかなった。でも今、俺は一人だ。ってか、多分この辺りはみんなと通ったはずだから大丈夫だとおもう。

 ただこの荒れようじゃ、どっちに進んだらいいか分からねぇ)


 タツキはそう思い考えながら周囲を見まわす。


(まぁ森の中を歩いてれば、いつかはグレイルーズに着くだろう)


 そしてタツキはグレイルーズへと向かい歩きだした。

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