第7話 童話っていいよね♡
実は私、二十代の頃童話作家になりたくて立原えりか先生の童話塾で学んだ。
メルヘンにしておけばいいよね。どうせ子どもが読むんだから……。
甘かった。打ちのめされた。薄ぺらい人間の吐くメルヘンは湿気た駄菓子のようだった。
さて、皆さまはハムスターを飼った事がおありだろうか? 短い寿命を全うしたハムスターを、庭に埋葬したら向日葵が咲いたという話を聞いた事があるだろうか? 口の中に残っていた種が発芽したんだという事実。
しかし、飼い主さんはあえてそれを向日葵葬とし、可愛がったハムスターの命を向日葵に受け継がせる。
向日葵の花言葉は「私はあなただけを見つめる!」という。
ここで紹介したい童話を一つ。森の樫の木とリスのお話。樫の木は自分の窪みを可愛いリスの為に与える。優しい歌を聞いて眠るリス。
ある時、自分より小さい弱い赤ちゃんリスが寝床に。リスはその子に場所を譲り、たった一つのどんぐりを持ってその場をあとにする。
お腹が空いても食べないで……。土に還る。ドングリは芽を出して成長してまた森を育てていく。
世界が腐りそうな今、生きていく力、再生する力の大事さを教えてくれる作品です。
全ての人が自分のための樫の木、守ってくれる場所があるわけではないのです。
一人で戦っている人もいる。それでも今日も生きていく、生きている!
この自己犠牲的な愛を示したリスは「最低でも君だけは守れるよう」
強さを求めて生き抜きました。大事なものだけを見つめて……。
メッセージがあります。愛があります。これが童話です。高級スイーツ。
人間愛に溢れた作家様はSFも書いておられます。こちらもおすすめです。
「小さなリスと、どんぐりと、終わらない歌」「空に走る」仁志 水ぎわ様
https://kakuyomu.jp/works/1177354055115022023
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