オマケ2

「先輩、いかがですか?」

「んー……そんなに悪い着け心地でもないかな」

「うーん、ということはやっぱり毛を剃った方がいいのかな」

「でも、キリちゃんって生理で困ってるわけじゃないんでしょ? 試しに着けてみるってだけで剃るのはどうなの? 毛ってすぐには生えてこないんだし」

「それはそうですけど……あっ、先輩のスカート少し膨らんじゃってますね」

「え? ……あ、ほんとだ」

「そっか、服装も制限されちゃうんですね、これ」

「でも言われてもすぐにはわからないくらいだし、よっぽどタイトな服じゃなければ気にしなくてもいいんじゃない?」

「……そういえば先輩、最近肌の露出が増えてますね」

「えっ!?」


 増えたと言っても、元が低いので増えたところで大した露出度にはなっていないが。


「学校でも半袖のことが増えましたし、今だってこんなに薄いスカートを履いています。……あの日から、ですよね?」

「……ん」

「どうしてですか? 理由をお伺いしてもいいですか?」

「……き、キリちゃんが褒めてくれたから」

「はい、とてもお似合いですよ先輩。先輩って、こんなに服のセンスが良かったんですね。とても可愛くて、似合っていて、素敵です」

「あ、ありがと……」

「でも先輩、嘘は良くないですよ? ちゃんと正直に言ってくれないと」

「っ……。肌の面積が多い方が、ハグのときに気持ちいいから……」


 あの日から、少しずつ先輩は素直になってくれている。

 とても良い傾向だが、それでもまだ少しはプライドが残っているらしい。


 先輩としての、年上としてのプライドが。


「ふふっ、すっかりハグの虜ですね先輩。でもそうじゃないですよね? それが本当ではないですよね?」

「そ、そんなことっ――」

「だって、一番気持ちがいいのは全裸じゃないですか。私の家でハグするときはいつも裸になってやってますよね? だから服の面積なんて関係ありません。家でハグをするときはどうせ脱いでしまうのですから……そうですよね?」

「……」

「おねだりしてるんですよね。裸になれない場所でも気持ちよくなれるように、いつでも気持ちよくハグしてもらえるように。だからこうやって露出を増やしてる。今ハグしてくれたら気持ちいいよって、私にアピールしてる……ふふ、はしたない」

「~~っ」


 図星を突かれた先輩の顔が赤くなっていく。


「でも、そんなところが好きですよ先輩。さ、こちらに来てください。いつも通りに、それとも今日は外に行きますか? せっかく外でも気持ちよくなれる格好なんですから、たまには野外も悪くないかもしれません」

「い、家がいい……その方が、たくさんしてくれるんでしょ?」

「ふふっ、本当に素直になりましたね先輩。さ、それじゃあ脱いでください」

「ま、待って、その前にトイレに……」

「っ!」


 来た。

 紅茶による利尿作用が効いてきたらしい。


 先輩がオムツを履いた直後だなんて、なんてタイミングのよさだろうか。

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