第20話 事件の後始末と裏切り

28日は妻に『朝6時に起こして』と言われていました。

私は一睡も出来ずにいました。

妻を起こすと、妻も1点を見てぼーっしていました。

妻に『温泉に行った後に、職場に行くから温泉に行く用事をして』と言われたので、その通りにしました。

私がお風呂場で、温泉に行く支度をしていると妻は洗濯籠に貯まっていた洗濯物を洗濯機に入れて回しだしました。


そしてその後、2人で温泉に行きました。

その帰りに、急に妻は怒りだし、

『洗濯物を干しといてよ、あとお金も下ろしといてよ』と言って来たのです。

私は嫌々ながらも『わかったよ』と言いました。

私は妻に、マンションまで送って貰い、妻は職場に向かいました。

私は洗濯物を干して、妻に言われたお金を引き出しに行きました。

28日の15時近い時間だったと思います。


私はお金を下ろしたことをLINEしたりしましたが、この時ふと妻と別れてからのことを振り返りました。

いつもなら妻は仕事中にLINEの返信等はしません。急け時間中に送られて来るのですが、今日は仕事に行った後も、LINEがやたらと来ていたことに『あれ』と思いました。

そのやり取りの中で、妻は今日は家に帰りたくないからホテルを取ってくれと言うのです。

私は疑いながら何度も確認をしました。

本来なら仕事中にこんなにLINEは出来ない筈なのに、怪しいと思い、『仕事に行ってないの?』と訪ねると、『仕事を早退して病院に行くんだ』と返信が来たので

『何処の病院?』と聞くと

『大分市の牧にある有名な病院』と曖昧な事を言うのです。

そして『自分で調べて来い』と言うのです。

以外に病院の数があり、全く検討がつかないので『何処の病院だかわからないから教えてよ』と言っても返信が来なくなりました。

私は不安な気持ちでいっぱいになりました。

タクシーでマンション近くまで行ったら、マンションに灯りが付いていて、沢山の人だかり、沢山の警察がいるのです。

私はそのままタクシーで離れた場所に行きました。

そこでヤフーニュースを検索したところ、事件として載っていました。

そこには妻が午前中に捜索願いを出しに警察に行ってると書いてあるのです。

そして次女の元旦那が事件に関与している可能性があると。

私は『やられた、はめられた』と思いました。

そして、色々な人の事が走馬燈のように思い出されました。


妻は最初から私に罪を押し付けるつもりだったんだ💦

私は動揺しました。

これが私の愛した人との結末で、真面目になろうと九州に来た結末なのか?


私は最後に自分の実家に戻り、お父さん、お母さんに本当の事を話したいと、地元に向かいました。

何度も何度も親を苦しめて、裏切ってきた私には本当は会わす顔が無いのは充分にわかっている、でも、最後に話を聞いて貰いたいと向かいました。


私は博多に着き、髪の毛をカット、カラーしました。

既に全国ニュースになっていました。

妻からLINEが入り

『あんた何処におるんか?お母さんが家で亡くなってたんだよ』と言う内容でした。

悔しい思いでした。


私は宇都宮まで戻り、歩いていたところ1台の覆面パトカーに呼び止められ50人位の警察が続々と来て捕まりました。

親には会えませんでした。


私はその後、無実を証明出来ずに、罪は全て私が強盗殺人をしたと言う、警察が思い浮かぶストーリーで固められ、私は罪を認めていませんが、裁判で懲役22年の判決を受けました。

上告も却下され、今現在熊本刑務所で形期を勤めています。

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