スリープログレムダイ

ラリオス

第1章 突然死との戦いの始まり

第1話 何の変哲もない日常

きれいな青空。光り輝く太陽に照らされた地面。今日もいつも通りの日常が始まる。 「いってきまーす!」俺が、家を出るときに必ず言うセリフだ。……何を当たり前のことを言っているんだ。 俺の名前は「大井おおい 剛士つよし」特に力が強いわけでも金持ちでも、スタイルや顔がいいわけでもない。本当にごく普通の高校2年生。


「あら、おはよう」


「おはようございます」


ご近所さんだ。とても愛想がいい人で、困った時に頼りになる可能性が非常に高い。そもそも俺の妹とよく会話しており、お菓子などをもらったり、夕飯の余り物なんかをもらったりする。


「今日もいい天気ね」


「そうですね!こんなにいい天気なのは、お姉さんの笑顔がいつも素敵だからですよ~」


「うふふ♡ ありがとう」


ちなみに俺は、このお姉さんの名前を知らない。知っているのは、性別が女であることと、とても愛想がいいということだけである。


「そろそろ俺行きますので……」


「わかったわ。いってらっしゃい!」


「いってきます」


こうして俺は、お姉さんから1日中効果が持続するレベルの元気を受け取り、高校へと向かっていくのである。……?


「やっべー!忘れ物!」


急いで鍵を開け、扉を開ける。

そして忘れ物をささっとかばんにしまい込み、すぐに家を後にした。その様子をお姉さんは見ていたよ

うだ。お姉さんの反応は慌ててよく見ていなかったが、


「ふふっ……」


っと、優しく微笑んでいたような気がする。


「おはよう!今日もたるんでいないかぁ?」


「おはようございます」


この人は体育教師の「神田かみだ 権威ごんい」非常に怖いと生徒から恐れられている……しかも最悪なことに、この先生は2年生担当なのだ。これほどまでに、俺の運の無さが学校生活において発揮されたことがあっただろうか?


そして進んで行くと、この学校の名所?と言っていい「桜小道」がある。あの超絶怖体育教師の挨拶の試練から、学校の玄関に着くまでに、春限定で道の左右に桜が一列に咲いているのだ。あまりの美しさに、俺の悪の心が浄化されそうだ……。ああ……あの体育教師もこの桜で浄化してくれないだろうか?


そんなことを考えながら歩くと、あっという間に玄関に到着。立ち止まらない限り、長く見ることはかなわないようだ。


さあ今日も頑張ろう。……いや、いつも頑張っているじゃないか。無理に張り切る必要はないはずだ。

そして俺は、教室の扉を開けた。

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