第3話
ねえ あなた
帰って来ないで
あたしがあなたを失ったこと
もう忘れたとでも
思ってるの?
あなたの生きていたころ
あたしに遺した愛の歌
気まぐれに聴いて歌ってみたら
涙が止まらなくなったわ
そんなに優しい暖かな声で
〈愛しているよ〉
なんて 歌わないでよ
あたかもあたしの心のなかに
まだ居るみたいに
あたしと一緒に泣かないでよ
あたしまで泣いちゃったじゃない
泣き崩れるあたしから
離れていかないでよ
ちゃんと聴こえたんだからね
あなたの声
〈歌ってくれて ありがとう〉
って
そんな言葉を遺して
天国に帰っていかないで
ねえ
今の彼は優しいの
そっちは楽しい?
あたしはあなたがいなくても
強くたくましく
これからも生きていくよ
〈大好きだよ
お幸せに〉
ありがとう
でも もうこれ以上
あたしに優しくしないで
あなたから離れて
幸せになっていくあたしなんか
早く嫌いになって
あなたはあなたの
幸せを探しなよ
こんな薄情者の女なんかに
あんなに優しい暖かな声で
もう二度と
愛してる
なんて 言わないで
嫌いになってよ
お願いだから
嫌いに させてよ
あたしの愛した
もう二度と会えない人よ
そうじゃなきゃ嫌だよ
あなたが天国でまだ
1人で泣いていないか
心配になるじゃない
今の彼が不安そうだから
そろそろやめるわ
たくさんの愛の歌
あなたの生きた証は
まだあたしの心に響く
素晴らしい作品だよ
あなたの歌は世界でいちばん
最高よ
会えなくても
大好きだよ
死ぬまであなたを
忘れないからね
天国で
いつか会ったら
またお話 しましょうね
またね おやすみ
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