　旅行口コミサイトのクレーマーとして、有名な主人公。

　実態は、口コミが良い、怪奇現象が起こる宿の自浄を行なっている。

　口コミサイトでは、優しい女将さんがいる温泉宿(女将の正体は山姥)や、格安海リゾート(バイトを海の怪に捧げていた)の倒産に関わっていたと噂され、蛇蝎のように嫌われている。

　本人は善意であり、不幸を見過ごせない一心での行動だけれど、誰にも理解はされない。

　そもそも、怪奇宿も毎回怪異が襲ってくる訳ではなく、警察に目をつけられず、存続できる程度にしか、恐怖体験は起こらないため、従業員や仕入業者からは恨まれる。

　目こぼししていた周辺住民たちからも嫌われる。

　誰かがやらなきゃいけないことなら僕がやろう。

　僕のおかげで助かる人がいる。

　ならばこれはきっと正しい。

　友人は誰も感謝しないからやめろと言うけれど、きっといつか誰かがわかってくれるはずだ。

　遺骨を持つ元友「そんな日は来なかった」

　正しいのに、ダークヒーローとされたクレーマーの話。

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