みらいはあかるい

さやえんどう

第1話


2020年、世界は絶望を体験した。












1995年1月18日、阪神淡路大震災が日本を襲った。

その翌日1月19日に私は生まれた。


震災のニュースが続く中、大きな産声を上げて生まれた。

数年経ち、この震災のことを知った私は、不謹慎ながら北海道という地に生まれたことに感謝していた。



大きな地の田舎で生まれた私はのびのび育つものの、少しひねくれた幼少期を過ごしていた。



小学2年生の頃、両親が離婚。

幼いながらも父とはもう一緒に暮らさないのかと、どこか落ち着いていた。

だけど今思えば、私はそのあたりからひねくれてしまっていたのかもしれない。



学校が休みの日、友達は家族で旅行に出かけたり、買い物に行ったりと楽しそうな話をしていて冷たく接してしまったこともあった。

”子供だった”本当にその言葉通りで、休みの日に出かけていることも、新しいものを買ってもらったと話していることも、運動会や学校行事に当たり前にお父さんがいることもただただ羨ましかった。だけどそれを表現することはできなかった。表現してしまえば母を困らせてしまうことがわかっていたのだろう。





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