十話 長期休み (本当)の少女と長期休み (嘘)の少女

 十話 長期休み (本当)の少女と長期休み (嘘)の少女


 学園が長期休みに入り、そのタイミングで私も帰ってきたことにしました。

 と言ってもこの長期休みの期間、影武者としては大忙しです。


 当然です。

 ケレスのスケジュールの裏を取られる心配が少ないので、影武者をこれ以上使いやすい期間はありませんから。


 それに私は知らないですけど、金融バブルもこれ以上の拡大は難しい時期に入るかと思います。

 私は知らないですけどね。


 ただ長期休みの間に、スラムのナンバーツーのグループが全員壊滅する気がするんですよね、何となく。

 こないだ全く面識のない、ナンバーワンのとこのドンからお礼状が届きましたよ。


 どの時代、どんな世界においても金は力です。

 今はまだ力をためる期間。

 ただ貯めるだけでは意味がありません。

 主人公ちゃんが学園に入学する、あと数年までの間にうまく使わなくては。


 奴隷という形で、人材が安く手に入るこの世界は便利ですね。

 きっとこの国もあと数年でよほど高価な奴隷以外、奴隷のいない国になりますよ。

 隣の国とは違って法律による規制なんかじゃなくて。


 高級奴隷は扱いもよくて、そこらの一般人よりいい暮らししてるからね。

 問題になるのは、安くて消耗品扱いされてる奴隷たち。

 とある企業がすべて買い占め、彼らを救ってくれることでしょう。


 奴隷は生活環境が良くなって、その企業は人材と称賛が手に入り、なぜか全く関係ない私もいつの間にか金持ちになる。

 いやぁ、世の中うまくできてますね。


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