第6話 期待

期待した私が、馬鹿だったのか



期待させた君が、浅はかだったのか



どちらか問うのは愚問だと、終わってしまった関係がわめく




期待させた君は、被害者のような顔で悲しく笑ってみんなの同情さそう




期待した私は、加害者のような顔でうつむき独りで泣いている



期待させた君は、今日も何事もなかったかのように笑ってる



期待させられた私は、今日も傷つきながら愛想笑い



でも、もう終わったんだ



期待することもない、泣くこともない



君は君に期待している人を喜ばせればいいじゃないか




私は私に期待してあの世に逝った人達のために生きるから



私を期待はずれなんて、誰かは言う



君に期待されるほど、私は君に期待していない



私は私を期待してきた西にいる人達のために、歩くんだ










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る