第4話

机上を理科から英語に塗り替えると、チャイムと共に女講師が壇上に立つ。

いつも通り。


「I have some good news for you guys!」


「えっ?」


耳を疑った。

すると扉から2名入室してきた。担任教師が書いた黒板の文字を背に、もう1名が壇上に上がったその瞬間——


時が止まった。


そうそれは忘れもしないあの時の感覚。


潮崎しおざきわたるです」


「見ての通り転校生だ、お前ら仲良くしろよ。席は三船の隣だ以上。授業に戻れ」


どうして——、


「あの・・・」


どうして——、


「えっと・・・か、三船さん?」


「ふへっ!あ!何!?」


え!?近っ、ととなり?!

どうして——、

心臓が口から飛び出るかと思った。


教科書それ見てもいい?」


頭を縦に振るのが精一杯だった。


「へぇ、木なんだ。bookとかいったかな?」


どうして——、

憧れのまま卒業して行った生徒会長にそっくりなの!?

兄弟とか?でも転校してきたし、それに兄弟というにはあまりに似ている!何これ夢?それとも恋愛ドラマの見すぎでおかしくなったとか?


近くで見れば見るほど似ている・・・痛い。夢じゃない。夢じゃない!!

やったやったーーー!!神様ありがとうございます!感謝します!今度お賽銭千円入れます!


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