第9話
「それ」があることに全く気が付かない者も居る。
「それ」を見つけて綺麗な花束だなと思う者も居る。
「それ」が何故ここにあるのかわからない者も居る。
「それ」があることで事故があったことを知り悲しむ者も居る。
「それ」を邪魔である・無駄であると考える者も居る。
「それ」を自分も買ってきて同じ場所に添える者も居る。
「それ」があったことを明日には忘れてしまう者も居る。
「それ」があったこと・事故があったことを一生忘れないようにしようと考える者も居る。
「それ」を見て物書きの種を生み出す者も居る。
それには無数の価値観・無数の物語が存在するという話。
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