TYT-002 金の卵

【管理番号】

 TYT-002


【妖異通称】

 金の卵


【対応状況】

 監視中


【危険等級:丙級】

 遭遇した場合は直ちに退避行動を取ります。物品や事象の場合、近づくことも避けるべきです。 警戒すべき対象です。なるべく早い段階でその場から退避する行動を取るべきです。


【映像情報】

 卵を運ぶ人型実体の様子が偶然遭遇した登山者によって撮影されています。実態の通った道の残留物を鑑定したところすべて黄鉄鉱でした。

https://kakuyomu.jp/users/teikokuyouitaisakukyoku/news/16818093073276262401



【確認地域】

 ■■山中以外での目撃情報はありません。


【関連事件】

 道に迷った登山者が偶然この妖異に遭遇し、その後を付いていったところ■■神社に辿り着いて遭難を免れたという事例が何度か報告されています。


【詳細】

 TYT-002は和歌山県■■山中にて午前0時~3時の時間帯に出現する妖異です。麓付近から山頂にある■■神社まで大きな岩を転がしながら登っていく様子が何度か確認されています。妖異のこの行動は■■神社に辿り着くか若しくは午前3時を過ぎるまで続き、その後は岩と共に姿が消失します。そして翌日の午前0時に前日消失したポイントあるいは麓付近に出現し、そこから岩を転がしつつ山頂を目指します。


 この妖異は周囲には一切の関心を払うことがないように見えますが、岩や妖異本体を破壊しようと試みた場合、大きな金属音を上げて姿が消失し、その後、山麓の不特定ポイントに再出現します。進路上に障害物があった場合、岩を転がして乗り越えられるものであれば押し通ろうとし、無理な場合は回避ルートを取りるようです。回避が不可能である場合、妖異は岩と共に消失し、麓の不特定ポイントに出現して再び山頂を目指し始めます。基本的なルートは山道や獣道に沿って進みますが、そうした道を無視した場所を行くこともあります。岩が転がる時には、草木や枯れ枝が押し潰されていくにも関わらず、午前3時を過ぎるとそのような痕跡は消え、全て元の状態に戻ることが確認されています。妖異が通ったルートには少量の黄鉄鉱が残されている場合があります。


 本妖異がなぜ岩を山頂に運び続けるのかその目的も由来もわかっていません。■■神社の創建された1200年頃には既にその存在が知られていたことは、同神社に残された文献から確認されていますが、そこではただ「山頂に卵を運び続ける何か」という存在を示唆するだけに留められています。地元では「金の卵を山の神様に捧げる罪人」であると言い伝えられているようです。


【対応】

 TYT-002に接近することは禁じられています。また現在■■山は入山が禁止されています。


【懸賞金】

 懸賞金はかけられていません。

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