沈む
沈む。
川に落とした弁当。
緑色の川に沈む赤いバンダナを見てそれさえも『エモい』で片づけてしまった私の感性はとうに腐っている。物書きとしてあるまじきことだ。
沈む。
ベッドに私。
一年以上楽しみにしていたライブに行った後の倦怠感。そこからくる悲観。後輩が運んできたストレス。それにともなう自己嫌悪。
沈む。
夏の冬服。
まだ衣替えしない冬服。大方の不快感はこいつのせい。まるで皮膚呼吸になってしまったようで、細かい皮膚の呼吸器官に張り付いて息ができない。
沈む。
沈む。
沈む。
底なしの、得体のしれない、何かに。
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