第2話

 地形図。まっすぐ引いた線。その通りに仲間が進んでいく。


『敵影なし』


「索敵にも敵影なしだ。気を付けろよ。このゲームは」


 通信が途絶。


「そう。このゲームは隠密と妨害が案外活きる」


 救援には向かわず、制圧予定地点の索敵を終わらせる。地点内部に敵が23。そして今仲間が戦っているであろう敵。

 じっと、待った。仲間がいなければ、かなり厳しい戦局になる。


『おああ。しぬかと思った』


「どうだった?」


『敵総数3、狙撃1中距離1近接1のがっちりした小隊だった』


「伏せろ」


『はい伏せましたなんですか』


「妨害したやつがまだ近くにいるはずだ」


 本当に3人小隊か。


『うわっまじだ撃ってきた』


「狙撃か?」


電子機器破壊攻撃EMP。避けました』


「よしそいつが最後だ。倒してから制圧予定地に向かえ。拠点内の敵総数23」


『23了解。こいつ倒してから制圧地点に向かう』


 索敵を強化した。もしかしたら、自分が戦うことはないかもしれない。能力はすべて索敵と妨害に回す可能性がある。


『倒した。制圧地点に向かう』


 地形図上。


「マーカーを出して現在位置を知らせろ。さっきのEMPで地形図がおかしい」


『了解』


 それが、最後になった。

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