アモンの旅7
妖精たちにつなぐと、すでに彼らのネットワークが構築されており、アモンに関する情報は全て共有されていた
そのためどの妖精も協力的で、一斉に仲間の目撃情報を集め始めた
待っている間にアモンは対応した妖精に話を聞いてみることにし、問いかけてみる
その妖精の名前はティオという名前の花の妖精で、非常に明るい性格をしているようだ
「でね! 私もアモン様に会ってみたいって思ってるの! もしさ、アモン様の戦いが終わったらその、うちの世界に来てくれないかな? ラーペントって名前の世界なんだけど」
「ああ分かったよ。いつか行くと約束する」
「ほんと!? やったー!」
声からしてまだ幼いようで、アモンは無邪気に喜ぶティオの声を聞いて微笑んだ
そうこうしているうちにティオの元に様々な世界の妖精からの情報が集まったようだ
「ふんふん、そっか、そっちは何もないのね。え? カドゥケド? どこそれ。ああなるほど、でもそれは情報としては弱いと思う。うん、あ待っていっぺんに話さないで」
たくさんの情報をティオは自分の姉妹たちと処理しているようだ
彼女の姉たちはアモンと話してみたいらしいが、今は一刻を争っているため変わってもらえなかった
いずれラーペントに行ったときにはたくさんお礼を言いたいと思いつつ、アモンは情報の統合を待った
しばらくするとブローチからティオの呼び声が再び聞こえてきた
「お待たせアモン様! 発見情報で一番有力そうな世界を見つけたよ!」
「ほんとかい! 助かるよティオ」
「えっとね、バイズーって世界なんだけど、そこってちょっと特殊なんだよね」
「特殊?」
「うん、グレイって知識生命体が住んでる世界で、凄く科学が発展してるみたい。わあぷ?とかいう転移みたいなものを科学で再現してるみたいだよ。でね、その世界の中心的場所にえーっと、白薔薇の塔っていう真っ白な塔があるんだけど、そこに幽閉されてるみたい」
「すごく詳しい情報だね」
「うん! 一応その世界にも妖精がいるからね。でも気を付けてアモン様。妖精たちは強力するけど、その世界の住人は邪悪としか言いようがないよ。ウルと協力してとんでもないことをしてるみたい。仲間たちもその実験のサンプルみたいに扱われてる。急がないと誰かが命を落とすかも」
「そうか・・・。ありがとうティオ! またいつか」
「うん! 頑張ってねアモン様!」
ブローチでの通信が途切れると、次にバイズーの世界にいる妖精と通信が繋がった
「アモン様ですね? この世界の座標をそのブローチに記録しましたので、それを頼りに転移してください」
「助かるよ。君は?」
「私はエランダ。空気の妖精です。この世界に到着なされた時は私が案内いたします」
「ああよろしく頼むよ。急いで転移する」
「はい、お待ちしております」
エランダとの通信を切ると、アモンは座標を頼りにしてピュンと転移した
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