第4話
「あのさ、大事な話があるんだけど」
「……何?」
「コンサート、見てくれたって事はさ、あの事知ってくれてる?」
「……デビューの事?」
「そう! それでさ、この日が来たら言おうと決めてた事があるんだ」
「……っ」
会話の流れで、蓮が何を言おうとしているのか察しがついてしまった莉菜は、表情を曇らせる。
普通の女性なら、好きな人からのその言葉は、嬉しくてたまらない筈だ。
だが、ある決心をしている莉菜にとっては、未練が残ってしまう呪縛。
だから……。
「茅原 莉菜さん。俺と結っ……」
「あのさっ」
莉菜は蓮の言葉を遮った。
そして、
「私たち、別れよっか」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます