第2話

「莉菜は食べたの?」

「うん。食べちゃった。ごめん」

「全然。それより、コンサート見てくれた?」

「……うん」

 

 どこか歯切れの悪い莉菜。

 

「どうだった?」

「凄い、格好よかったよ?」

「誰が?」

「もぉ、言わなくても分かるでしょ?」

「いや〜、わかんないな〜」


 頬を膨らまし、ジト目で睨む莉菜に、蓮は、いたずらっ子のような笑みを浮かべる。

 一方、莉菜は頬を染めると、恥ずかしい気持ちから目を逸らし、

「……蓮……だよ」

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