第38話12月24日-5-

チキンにローストビーフ、ケーキ、お酒もすすみ、クリスマスパーティーは盛り上がった



ちょっと真面目なマネージャーも今日くらいはと軽めのお酒を口にしていた



「いやー今日だけはホンマ煩わしいこと全部忘れれれますねー」


テキーラの瓶を持ったたなりゅーがご満悦に言った



まあ、僕らは学生でみんな3年生


進路のことで色々とある時期


そのことだろう



気のせいか一瞬だけハルさんの表情が曇ったようにみえた


そういえば、あまり進路の話してないな


なんか悩んでる最中なのかな


何が出来る訳でもないけど


帰り道プレゼントを渡す時に少しそれとなく話題を出してみようかな


そんな事をぼんやりと思った



その話題が


全ての終わりになるともしらずにその時の僕はいた



数時間のパーティーの閉め括りに

今日出演したバンドからクリスマスプレゼントということで皆にCDやバンドのグッズがプレゼントされて、お開きのムードとなった


「ちょっと酔い覚まして出ましょか」


テキーラとかかなり飲んでたたなりゅーだったけど、割と余裕そうだった


僕は帰り道プレゼントを渡すことで、酔うわけにいかなかったので軽く飲んだ程度なので問題無かった


ハルさんはそこそこ飲んでいてちょっと酔い覚ましが必要そうだった


アイスを入れた冷たいミネを手渡すと、酔いで頬を赤らめたハルさんはありがとーと、そのまま空いた片手で僕を引き隣に座らされた


もたれかかられながら、ミネを飲みながら酔いを覚ますハルさん


いきなりの事で僕は緊張で一気にシラフに戻った



たなりゅーが苦笑いとも、少し悲しそうな顔とも言えないような顔をして見ていた、なぜだろう

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