第15話十条雪の懸念

足立さんがうちに来るのが習慣になった


品川さんからの信用も得たようで、ある種正式な許可が降りたようだった


学校でも3人で行動する事が多くなり、男子からは白い目でみられる


成り行きだから仕方ないだろう





後ろの席の戸越君が、面白そうにちょっかいをかけてくる


まさかぼっちの君があっという間にリア充とはねー。


彼だけは楽しそうに、どこか嬉しそうにしている


気にかけてくれてたのだろうか、僕のぼっちを



何かと不可思議な日々となってる中、明確に引っかかることがある


僕らは煙草や眠剤を嗜んでいる




これは品川さんも知らない



それがわかった時どんな反応を反応をするだろうか


それだけが懸念だ



確実に打ち明けなければならない事だと思う


そのつもりはなくとも、騙してるような感覚だし




僕らは、少し壊れてるのだろうか


互いに寄り添うのとは違うとは分かってる


成り行きからこうなったとはいえ、拒否する選択肢だってあったはずだ


でも僕はこちらを選んだ


流されているだけにも思えるけれど、断らない、その選択をとったのは確かだから



つまり、やめれない


煙草の様に習慣となり、当たり前になってる



品川さんの信頼を騙してるようでモヤモヤする



どのタイミングで打ち明けるべきなのだろう


打ち明けたら、やめなければならないのはきっと想像がつく



果たして足立さんはどうでるのだろうか



考えていると罪悪感に似たなにかが、冷たく心に染み渡る



それとも品川さんは容認してくれるのか


してくれても、そうなっとしても僕らのしてることは良くはないだろう



その葛藤はある


でも足立さんがそれで安定して過ごせるなら、今はそれにこしたことはない


それを言い訳に自分に折り合いをつけてる


僕だってそうじゃないかって、その部分から目を背けるように




というか、そもそもなんで僕なんだろうか



思考はぐるぐる、廻る



足立さんは、何をどう思ってるのだろうか


タイミングを見て話し合うべきだろう



習慣になってるからこそ、唐突に切り出すタイミングが難しい


でもきっと、いや絶対に、このままじゃいけないんだろうな


高校生が半同棲して、タトゥーにタバコに眠剤



いくら間違いが起きてなくても、良くないなこれは



少し勇気をだして話し合わなきゃ


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